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2005 年度 実績報告書

生理的条件で特異的配列が検出可能な核酸センサー蛋白質の創出

研究課題

研究課題/領域番号 17656264
研究機関東京大学

研究代表者

上田 宏  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (60232758)

キーワードZinc Finger / hybridization / dimerization / protein-protein interaction / split GFP / flow cytometry / DNA sensor
研究概要

これまでハイブリダイゼーション原理に基づくDNAセンサ三の報告は数多いが,生理的条件で二本鎖DNAを認識,検出することはできなかった。本研究においては二本鎖DNAの特異的認識ユニットとしてZinc fingerタンパク質を用い,二個のZinc finger同士が細胞内の特異的配列の存在下二量体を形成することを蛍光強度などで検出することで特異的配列を持つ菌体を選択する新規な手法の開発を目指している。これまで検出法としてZinc fingerのC末側にeYFPを二個に分割したYNとYC同士が空間的に近接するとfoldingおよび蛍光団形成が誘起されてeYFPの蛍光が生じることを予備実験で確認していた。しかし培養条件がcriticalで実験の再現性に問題があったことから本年度はまずこれまで用いていたT7プロモーターを用いた発現系をやめ,より厳密に発現制御が可能なアラビノースプロモーターを利用した発現系とし,さらに誘導2-4時間後にグルコースを加え発現を抑制し発現されるセンサータンパク質レベルを一定値に保ち,かつその後約1日以上培養を続けることで再現性よく8bpの特異的配列の14回繰り返しをもつpUC19プラスミドを持つ菌体が蛍光を発することが確認された。そこでこの菌体と,pUC19を持つ菌体,さらに繰り返し配列を持つがコピー数が5コピー程度と少ないR1プラスミドを持つ菌体との誘導後の蛍光強度を比較したところ,特異的配列を持つ菌体,特にR1プラスミドを持つ菌体がpUC19を持つ菌の数倍以上の蛍光を発することが蛍光分光光度計およびフローサイトメトリーを用いた解析により明らかとなった(20^<th> IUBMB International Congressにて発表予定)。
本年度はこのほか高活性な円順列変異体アルカリフォスファターゼの創製と,ホタルルシフェラーゼのN末ドメインを用いた新規な反応中間体の高感度検出法の開発にも成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Importance of terminal residues on circularly permutated Escherichia coli alkaline phosphatase with high specific activity2005

    • 著者名/発表者名
      Kojima, M., Ayabe, K., Ueda H.
    • 雑誌名

      J.Biosci.Bioeng. 100

      ページ: 197-202

  • [雑誌論文] The role of firefly luciferase C-terminal domain in efficient coupling of adenylation and oxidative steps2005

    • 著者名/発表者名
      Ayabe, K., Zako, T., Ueda, H.
    • 雑誌名

      FEBS Lett. 579

      ページ: 4389-4394

  • [図書] 生物工学ハンドブック(日本生物工学会編)2005

    • 著者名/発表者名
      上田 宏(共著)
    • 総ページ数
      5/851
    • 出版者
      コロナ社

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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