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2005 年度 実績報告書

人工膜を用いて膜タンパク質を不溶化させずに無細胞合成する方法

研究課題

研究課題/領域番号 17656270
研究機関愛媛大学

研究代表者

田村 実  愛媛大学, 工学部, 助教授 (00128349)

研究分担者 堀 弘幸  愛媛大学, 工学部, 助教授 (20256960)
キーワード無細胞蛋白合成 / 膜タンパク質 / リポソーム / プロテオミクス / 不溶化対策 / フォールディング / 補酵素 / 補欠分子族
研究概要

1.無細胞タンパク合成法の選択
現在,数種類ある無細胞タンパク合成の方法について,文献,面談,さらに学会で情報収集をした.その結果もっとも効率がよいと思われる合成キット3種類をえらび購入した.このうちひとつは,昆虫細胞由来のものであり,あとの2つは小麦胚芽由来の抽出液をつかったものである.また,これらの方法に必要な試薬および器具を,購入した.さらに,本プロジェクトの特徴であるリポソーム調製のための装置を購入した.
2.標的タンパク質の選択
無細胞タンパク合成の標的タンパク質を慎重に選定した.可溶性タンパク質としてRac(G-タンパク質)とシトクロムb_5,不溶性膜タンパク質としてgp91^<phox>を選んだ.このうち,RacはGTP結合タンパク質,シトクロムb_5はヘムを含むタンパク質であり,gp91^<phox>はヘムとフラビンを含むタンパク質である.これらのcDNAを内外の協同研究者から入手した.
3.標的タンパク質の大腸菌での発現
無細胞合成に入る前に,その前段階として,これらのうち2つのタンパク質を細胞系でタンパク質合成を行った.すなわち,Racおよびgp91^<phox>短縮型のcDNAをベクターに組み込み,大腸菌中で大量発現させ精製した.後者は不溶性であるが,短縮型(フラビンドメイン)については大腸菌での発現精製法をすでに確立している.
[Nisimoto, Y., Ogawa, H., Miyano, K., and Tamura, M (2004) Biochemistry, 43, 9567-9575]
(捕足)10月の交付内定
本研究課題は通常より遅れて10月に内定を受けた.それゆえ年度末まで半年を切っており,また,ほかのプロジェクトがすでに進行中であり,本年度はこのプロジェクトの本格的な実験には入れず,方法論(無細胞タンパク合成法)の検討と決定,そしてそのために必要な試薬と装置を買いそろえるまでで終わった.ただし,本実験に先立ち,すぐにできる実験として,標的タンパク質のいくつかについて,従来の細胞系でタンパク合成を行った.これは無細胞合成との,比較データを得るための対照実験である.以上のような準備のもとに,次年度は本来の実験を進めたい.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of an actin-binding site in p47^<phox> an organizer protein of NADPH oxidase2006

    • 著者名/発表者名
      Minoru Tamura (田村 実)
    • 雑誌名

      FEBS Letters 580・1

      ページ: 261-267

  • [雑誌論文] A new-type of O_2^- generating tool for oxidative stress studies by remodeling neutrophil2005

    • 著者名/発表者名
      Minoru Tamura (田村 実)
    • 雑誌名

      J. Biotechnology 120・4

      ページ: 421-429

  • [雑誌論文] 好中球による活性酸素生成の分子メカニズム2005

    • 著者名/発表者名
      宮野 佳
    • 雑誌名

      Inflamation and Regeneration 25・2

      ページ: 113-117

  • [産業財産権] スーパーオキサイド発生剤およびその製造方法2006

    • 発明者名
      田村 実
    • 権利者名
      愛媛大学
    • 産業財産権番号
      2006-46237
    • 出願年月日
      2006-02-23

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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