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2005 年度 実績報告書

イルカのソナーの対象識別能力の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17656281
研究機関東京海洋大学

研究代表者

古澤 昌彦  東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (60281002)

キーワードイルカ / ソナー / 広帯域音波 / 魚種識別 / 魚群探知機 / 散乱振幅
研究概要

イルカは,彼らの音響探知能力(ソナー)を用いて,餌となる魚を見つけ,追跡し,食べられるか判断した上で,最終的に口で捕獲する.したがって,人工の魚群探知機以上に対象識別能力に優れていると考えられる.そこで,この能力を探り魚群探知機などに応用すれば,魚種識別能力などが向上できると考えられる.このような目的のため,平成17年度は,イルカのソナー音を人工的に送波し,金属球などからのエコーを得て,それに含まれる対象を識別するために有用な情報を探った.
イルカのソナー音は,魚群探知機などで使用される単一周波数の音波でなく,20kHzから120kHzといった広い周波数範囲の成分を含む広帯域音波である.このような音波を送受するために特殊設計の広帯域送受波器を試作した.これを用い,まず水槽で反射特性が理論により明確にできる金属球のエコーを収録し,散乱振幅という広帯域の反射特性(光の色合いに相当)を求めた.この結果は,理論値によく合い,イルカのソナー音が広帯域反射特性を知るのに都合がよいことがわかった,これはちょうど,我々が色によって対象を識別できることに相当するので,イルカがこのような方法で魚種識別などを行っている可能性が高い.
金属球で方法の有効性が確かめられたので,キンギョおよびアジを用いて広帯域反射特性を計測した.それぞれに特徴ある特性が得られた.ただし,魚の姿勢や動きにより特性が大きく変わるので,今後は広帯域反射特性の時間的変化もとらえられるようにし,より対象識別がしやすい方法とし,魚群探知機などへの応用を考える.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ハクジラのソーナー音を用いた散乱振幅の周波数特性の測定2006

    • 著者名/発表者名
      今泉智人, 古澤昌彦, 赤松友成
    • 雑誌名

      海洋音響学会誌 (受理済)

  • [雑誌論文] ハクジラのソナー音を用いた金属球の散乱振幅の計測2005

    • 著者名/発表者名
      今泉智人, 古澤昌彦
    • 雑誌名

      海洋音響学会講演論文集

      ページ: 59-62

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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