方向波浪中での波浪推進装置の定性的走行性能把握のために、新たに2翼式小型波浪推進船の模型の設計製作と、小型検力計・計測装置およびデータロガーの試作設計を行う。 その上で定性的な模型実験を造波水槽内で行うことが出来た。船体はカタマラン船型を採用、軽排水量型として設計を進める。検力計はそれに見合う小型軽量のものとし、設計・試作し、これらの計測装置の試作を、今回購入した小型フライス盤を用い行うこととした。 本実験に使用する模型が、本学造波水槽の制限のために、どうしても小型とならざるを得ない。そのため模型に搭載するセンサー部、計測装置、およびデータロガーまでを全て小型軽量化する必要があった。ここでは、最近多く使用されるようになってきたワンチップマイコン(PIC)を核に用いたシステムを採用し、その上で多量のデータの収納が可能と思われるシステムを検討、SDカードを用いたデータロガーの設計と製作を行った。 また船内に、外部から完全に独立し、内蔵電源で計測しながら走行できるように全システムを組むこととした。そのため小型軽量電池で計測しなければならず、全てを小エネとなるように電源系とシステムを組むこととした。そのため、外部からのアンビリカルケーブル等なく、接触抵抗や曳引抵抗などの外部の外乱を受けず、完全に無拘束で自由に走行しながら、計測を行いながら船内に搭載したデータロガーに走行記録が取り込めることが出来るようになった。
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