研究課題/領域番号 |
17656292
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松岡 俊文 京都大学, 工学研究科, 教授 (10303851)
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研究分担者 |
山田 泰広 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20362444)
尾西 恭亮 京都大学, 工学研究科, 助手 (20402969)
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キーワード | メタンハイドレート / 地震地形学 / 堆積学 / 3次元地震探査法 / チャネルサンド / タービダイト / 資源量評価 / 未固結砂岩 |
研究概要 |
現在日本国の太平洋側には、国が行った各種調査研究によって、大量のメタンハイドレートが賦存していること、またその賦存岩層は大陸斜面に堆積したタービダイトやチャネルサンドなどの未固結砂岩層である事がわかった。このメタン量を知るため本研究では、近年米国の石油物理探査技術者が中心となり研究がはじめられた地震地形学(Seismic Geomorphology)の手法の適用を行い、この新しい手法のメタンハイドレート探鉱における有効性の検討と、資源量の正確な推定方法の確立を行う。地震地形学は、堆積学と地形学(Geomorphology)の手法を融合した、3次元反射法地震探査データに対する全く新しい解析手法と言える。本研究では国内メタンハイドレート賦存地域で既に取得された3次元地震探査データへの適用を通して、この方法論の構築と、メタンハイドレート資源量評価への適用を行う。 地震地形学では、3次元地震探査法において始めて取得可能となった堆積砂岩の「岩体形状」という情報を全面的に取り上げる。通常、岩体の堆積時の環境は、その「岩体形状」に影響を与える為、これらを手がかりに逆に堆積環境を再現することが可能である。その結果、岩相などに関する層序学的特徴の議論が展開でき、最終的にメタンハイドレート貯留層性状の同定も可能となる。このような方法論が今まで行われなかったのは、坑井や通常の2次元探査からは、「岩体形状」の正確な情報を得ることが出来なかった為である。今回は3次元地震探査データを用いる事で、この困難性を乗り越えられると考えている。本年度は、3次元地震探査解釈システムの導入を行った。さらにメタンハイドレート賦存地域での3次元反射法地震探査データの入手を行い、簡単な解析を行った。さらに地震地形学の適用事例を多くするため、マレーシア沖での3次元地震探査データを用いて、初期解析として、非常に浅い深度に着目して、チャネルサンドの分布領域の解析を行なった。
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