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2006 年度 実績報告書

カワカイメンの襟細胞室形成をモデルとした幹細胞分化における細胞間相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17657077
研究機関京都大学

研究代表者

毛利 蔵人  京都大学, 大学院理学研究科, 研究員(科学研究) (70392149)

キーワードカワカイメン / 形態形成 / 幹細胞 / 細胞分化
研究概要

1.in situハイブリダイゼーション法による遺伝子の探索
前年度に引き続き、カワカイメンに発現している遺伝子のESTライブラリーから候補となる遺伝子を選び、in situハイブリダイゼーション法による発現解析を行い、襟細胞室形成および芽球形成過程で働く遺伝子および細胞のマーカーとなる遺伝子を得ることを試みた。襟細胞室形成に関与する新しい遺伝子は得られなかったが、芽球形成に関与する細胞のマーカーとして、芽球の骨片を形成する細胞(芽球骨片細胞)に特異的に発現している珪素沈着に関連する酵素であるシリカテイン-G1、G2と、芽球の殻を作るコラーゲン分泌細胞に発現しているコラーゲンα鎖の遺伝子を同定した。また、前述のシリカテイン-G1、G2を探索する過程で、ESTライブラリーには6種類のシリカテイン遺伝子が存在しそのうち4種類が体を支持する骨片を形成する細胞(骨片細胞)に発現しており(シリカテイン-M1〜M4)、残り2種類が芽球骨片形成細胞に発現している(シリカテイン-G1、G2)ことが判明した。さらに骨片細胞に発現している4種のうち2種(シリカテイン-M3、M4)は若い段階の骨片細胞のみに発現していることが明らかとなった。このことは、分化段階の異なる骨片細胞をこれらのマーカーで識別することができるということを示している。
2.襟細胞室形成過程における細胞の挙動の解析
前年度に申請者はエレクトロポレーション法によるカワカイメンへの遺伝子導入法を開発し、この方法を用いて原始細胞から襟細胞室への形成過程をトラッキングすることを試みた。しかし、この方法によるとカワカイメン個体へのダメージが大きいことや、導入効率が辺縁部に位置する上皮様細胞では比較的高いのに対し体の内部に存在する原始細胞では大変低い、といった問題が生じ目的の実験には適さないことが判明した。今後も引き続き遺伝子導入法の改良を行う予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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