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2005 年度 実績報告書

花粉の核性を支配する分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17658005
研究機関岡山大学

研究代表者

坂本 亘  岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (20222002)

キーワード花粉 / 配偶子形成 / シロイヌナズナ / プラスチド / ミトコンドリア
研究概要

植物は重複受精をするため、花粉には受精までに2個の精細胞が形成される。しかし、成熟花粉では1個あるいは2個の精細胞を持つ種があり、殆どの植物は成熟花粉で2個の精細胞が形成されるが、雄原細胞が1個の場合は柱頭への受粉後に分裂し2個の精細胞が形成される。このような「核性」の違いは近縁種でも異なることがあり、花粉寿命に関係するともいわれるが、詳しいことは不明である。そこで、花粉の核性を決定する因子を突きとめることと核性差異の原因の解明を目的とし、核性に関する突然変異体のスクリーニングを行った。その結果、雄原細胞が2個で正常な3核性花粉と、雄原細胞が1個で2核性の花粉が1:1に分離する2核性突然変異体であるnikaku変異体を単離した。この変異は花粉からは子孫に遺伝せず、常に1:1の分離を示した。以上の結果からnikaku変異は花粉第2分裂(PM II)を特異的に阻害し、雌性配偶子には関係せず、花粉致死遺伝子であることが考えられた。また、nikaku変異はPM IIに特異的であり、生殖核のDNA量の結果からPM IIにおけるDNA複製を阻害すると考えられた。原因遺伝子を特定するためマップベースクローニングを行った結果、この変異体の遺伝座を約130kbに絞り込み、その中のMYBファミリー転写因子であるAt3g60460遺伝子に塩基置換を見出した。At3g60460遺伝子のノックアウトラインにおいても二核の表現型を示す事から、At3g60460遺伝子がnikaku変異体の原因遺伝子であると結論した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Activation of an ER-body-localized β-glucosidase via a cytosolic binding partner in damaged tissues of Arabidopsis thaliana.2005

    • 著者名/発表者名
      Nagano, A.J., Matsushima, R., Hara-Nishimura, I.
    • 雑誌名

      Plant and Cell Physology 46

      ページ: 1140-1148

  • [雑誌論文] FtsH proteases in chloroplasts and cyanobacteria.2005

    • 著者名/発表者名
      Adam, Z., Zaltsman, A., Sinvany-Villalobo, G., Sakamoto, W.
    • 雑誌名

      Physiologia Plantarum 123

      ページ: 386-390

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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