研究課題/領域番号 |
17658027
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
塩見 邦博 信州大学, 繊維学部, 助手 (70324241)
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研究分担者 |
東 政明 鳥取大学, 農学部, 助教授 (20175871)
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キーワード | 前胸腺刺激ホルモン / 神経分泌細胞 / 転写調節因子 / シグナルセンシング / シグナル伝達 / バキュロウイルス / 変態と休眠 / カイコ |
研究概要 |
(1)PTTH遺伝子の発現のオン/オフを決定するシスエレメントを組換えAcNPVによるレポーターアッセイとゲルシフトアッセイにより決定した。この領域の塩基配列はカイコのDH-PBAN遺伝子の発現に関わるシスエレメントと相同性が高く、ゲルシフトアッセイによるシフトバンドもDH-PBANの発現に関わる転写因子であるPitxの抗体で消失した。このことにより、PTTHの発現のオン/オフを決定する転写因子は、DH-PBANと同様にBmPitxの可能性が高く、BmPitxは哺乳類のPitxと同様に様々なホルモン遺伝子の発現に関わることが推測された。 (2)PTTHの遺伝子発現に関わるシグナル伝達系を解明するために、イースト・2・ハイブリッドシステムを利用し、PTTHの発現の増強に関わる転写調節因子であるBmMEF2のパートナータンパク質のスクーニングを行い、5種類のシグナル伝達系に関わるcDNAを得ていた。さらに、イースト・2・ハイブリッドシステムを行い、候補遺伝子を得ると共に、免疫沈降法により、in vitroでのBmMEF2との結合能を解析した。また、上記(1)のPitxは哺乳類においてMEF2とヘテロダイマーを形成することが知られている。BmPitxとBmMEF2のイースト・2・ハイブリッドシステムおよび免疫沈降法による結合実験を行った。 以上の結果より、PTTHの遺伝子発現機構とそれに関わる細胞外シグナルとシグナル伝達系を推測することができた。
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