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2006 年度 実績報告書

イネのアルミニウム耐性遺伝子の単離と耐性機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17658036
研究機関岡山大学

研究代表者

馬 建鋒  岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (80260389)

キーワードアルミニウム / イネ / 耐性遺伝子 / トランスポーター / 突然変異体
研究概要

本年度は以下のような成果を得た。
1.単離したイネアルミニウム感受性突然変異体als1を用いて、Morin染色などにより細胞内アルミニウムの濃度や局在性を調べた結果、野生型イネと比べ、変異体イネの根の皮層細胞内に高濃度のアルミニウムが観察された。50μMのアルミニウムで3時間処理して、野生型と変異体の根の先端(0-1cm)のアポプラスト液を採集し、アルミニウムの濃度を測定した結果、外液のアルミニウム濃度より高い濃度が検出されたが、野生型と変異型との間に顕著な差は認められなかった。
2.単離したアルミニウム耐性遺伝子Als1の機能解析を行った。定量的RT-PCRでAls1の発現パターンを調べた結果、Als1遺伝子の発現はわずか2時間のアルミニウム処理によって誘導された。またアルミニウム処理濃度の増加に伴って、Als1遺伝子の発現量も増加したが、30μMで飽和になった。Als1遺伝子は根の先端だけではなく、基部にも発現していた。Als1の抗体を作成し、Als1の組織局在性を調べた結果、Als1は根の先端においてすべての細胞に、基部側において表皮細胞以外のすべての細胞に局在していた。またAls1プロモーターの制御下にAls1とGFPの融合遺伝子をイネに形質転換し、Als1の局在性を観察したところ、抗体染色と同じ結果を得た。しかも、Als1は細胞膜に局在していることを明らかにした。Als1はATP結合ドメンだけを有するABCトランスポーター様タンパク質をコードしていることから、Als1はアルミニウムの細胞内への進入もしくは細胞内に入ったアルミニウムを外へ排出することに関与している可能性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] QTL analysis of aluminum resistance in rice (Oryza sativa L.).2006

    • 著者名/発表者名
      Xue, Y., Wan, J.M., Jiang, L., Liu, L.L., Su, N., Zhai, H.Q., Ma, J.F.
    • 雑誌名

      Plant Soil 287

      ページ: 375-383

  • [雑誌論文] Response of rice (Oryza sativa) with root surface iron plaque under aluminium stress2006

    • 著者名/発表者名
      Chen, R.F., Shen, R.F., Gu, P., Dong, X.Y., Du, C.W., Ma, J.F.
    • 雑誌名

      Ann.Bot. 98

      ページ: 389-395

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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