研究概要 |
メタンモノオキシゲナーゼは、メタン→メタノールを常温常圧下で触媒することから、産業上きわめて価値が高い。しかし既知のタンモノオキシゲナーゼ遺伝子は大腸菌での発現が極めて弱く、実用化には至っていない。そこで申請者は発想を逆転させて、既得の遺伝子の発現を試みるのでは無く、「大腸菌で発現可能な遺伝子」を直接自然界から探し出すことを考えた。 昨年度、メタン資化生菌のDNAのみを^<13>Cに置き換えることを目的に、各種土壌サンプルを^<13>Cでラベルしたメタン存在下に暴露後、全DNAを抽出し、超遠心により^<13>C-DNAを選択的に回収して、メタン資化性菌のみからなるメタゲノムライブラリーを構築した。本ライブラリから16SrDNAを増幅、クローン解析を行った結果、未知の新規メタン資化性菌が多数含まれていることを確認した。次にここからスクリーニングに十分な長さの遺伝子断片を回収し、大腸菌に導入するための基本技術を確立した。 今年度はこのライブラリーからhybridization法によりメタンモノオキシゲナーゼオペロンの取得を行った。その結果、5,000クローンのライプラリーから1種類の新規なparticulate MMOの取得に成功した。
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