研究課題/領域番号 |
17658071
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木平 英一 名古屋大学, 環境学研究科, COE特任助教授 (70345867)
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研究分担者 |
藤木 利之 名古屋大学, 環境学研究科, 研究員(COE) (10377997)
中西 麻美 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 助手 (60273497)
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キーワード | 環境 / 林学 / アレルギー / スギ / 窒素循環 |
研究概要 |
愛知県東部の豊田市に、試験地を設定し操作実験を開始した。スギ林内に窒素肥料を施用し、25kg、50kgの窒素肥料施用区と、無施用区の3プロットを設定した。平成17年の6月までに2回にわけて硫酸アンモニウムを施用し、その後を観察すると同時に、リタートラップを設置し、落葉や花粉飛散後の雄花の量や窒素濃度を比較するためサンプルを回収し、現在分析中である。平成18年1月には、大気の窒素汚染が激しく窒素過剰な生態系と考えられる群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県および、窒素不足の生態系と考えられる静岡県、愛知県のスギ林を回り、雄花の着花量を観察すると同時に、雄花、雌花、生葉を回収し、窒素濃度の比較を行っている。また、花粉を顕微鏡で観察し、その形態の違いを観察した。花粉の形態については、これまでのところ場所による違いは小さく、変動は認められない。また、雄花、雌花、葉の窒素濃度については、場所による違いがあるものの、系統的な違いは認められなかった。今後、すべてのデータが出揃った段階で、詳細な解析を行う予定である。また、本年度の調査では、観察によって雄花の着花量の把握が困難だったため、来年度は調査時期を再考し、再度調査を行う予定である。また、同時期に調査を行っても、緯度や標高が異なり生物季節が異なると言う問題があった。未成熟の雄花と成熟した雄花を比較することになり、手法上の問題点となっており、この点も来年度の調査では改善策を練る予定である。
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