研究課題/領域番号 |
17658072
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
酒井 徹朗 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10101247)
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研究分担者 |
守屋 和幸 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90159195)
小山 里奈 京都大学, 情報学研究科, 助教 (50378832)
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キーワード | エージェント / 教育工学 / 環境 / 教育学 / 森林 |
研究概要 |
野外活動支援として本年度も京都市立稲荷小学校5年生を対象に、海の家での活動、動物園での活動、水族館での活動に参加した。これらの活動をとおして携帯情報端末(PDA)を用いた環境学習支援システムの各種機能の完成度を再確認した。また、子供たちが自らコンテンツを作成し、他の児童と共に学習する機会を持った。この学習法は単に与えられたコンテンツだけによって学習するより、興味や意欲を増進させることがわかった。また、子供の見方や考え方が大人のものと異なり、コンテンツ作成における多層的な興味の引き出し方の重要性を再認識した。 また、環境学習におけるエージェントによる情報提示方法について検討するため、画像によって構成された環境教育教材の認知過程における学習者の相違について実験をおこなった。その結果、環境教材が意図する題材についての背景知識の無い被験者は、画像情報から環境問題の関連付ける推論において、代表性や利用可能性の高い情報に基づきヒューリスティック的な処理をおこなうことがわかった。ヒューリスティックとしての推論は知識構造や信念体系と合致するため、もっともらしい解にすばやく到達できる利点がある。しかし一方では系統的なバイアスを生む危険性も考えられる。この実験結果から環境教育のためのエージェントは、教材の認知過程を把握することにより学習者の背景知識や認知資源の利用状況を判断し、呈示する適切な関連情報を選択する機能を具備する必要があることがわかった。さらに判断基準に基づき呈示した情報と学習結果をもとに、判断基準を更新する機能の検討も必要と考える。
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