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2006 年度 実績報告書

血管シュミレーションシステムを用いた黄体機能解析モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17658117
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

宮本 明夫  帯広畜産大学, 大学院畜産学研究科, 教授 (10192767)

キーワードウシ / 卵巣 / 血管 / 生理活性物質 / 黄体 / 細胞間コミュニケーション / 血管内皮細胞
研究概要

黄体は、大型の平滑筋層を有する血管が取り囲む外周部、筋層を持ち合わせない毛細血管が密集する内部、そして黄体付近の卵巣動脈部と複雑な構造で構成されている。申請者らはこれまで、「黄体周辺部の血流が黄体退行に先立ち増加し、退行シグナルの1つとなり黄体退行が誘発される」と提案してきた。昨年度は、卵巣動脈、黄体周辺部と黄体内部を想定して、それぞれ血管内皮細胞(EC)+血管平滑筋細胞(SMC)の2種混合(卵巣動脈)、EC+SMC+黄体化細胞(LC)の3種混合(黄体周辺部)、そしてEC+LCの2種混合(黄体内部)培養系を確立することに成功した。このモデルを用い、黄体退行因子であるPGF2αを添加し、NO合成酵素(eNOS)mRNA発現を検証したところ、PGF2αがeNOS mRNA発現を刺激できるのは、ECがLCと隣接する場合に限ることがわかり、細胞間コミュニケーションの重要性が示唆された。
次年度は、黄体由来の細胞を単離するモデル構築を試みた。屠場由来の黄体を周辺部と内部に分類し、各部位から黄体由来ECを単離した。単離したECを形状・増殖率・含有因子によりCytokeratin positive EC(CK+EC)とCytokeratin negative EC(CK-EC)とした。
・CK+およびCK-両細胞とも、EC特有の因子(CD31やTie2)を有することが明らかになった。
・黄体内部より大型血管が多数存在する黄体周辺部でECが獲得しやすい傾向があった。
・CK-ECはeNOSmRNA発現を有するのに対し、CK+ECはeNOS mRNAが発現しなかった。
・細胞間接着や細胞間コミュニケーションに重要であるconnexinやcadherinのmRNA発現はCK-ECで高かった。
以上から、PGFによる黄体退行検証in vitroモデルとして、CK-ECを用いた培養系が確立できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Bovine endothelial cells interact with fully-luteinized, but not luteinizing, granulosa cells in the mRNA expression of endothelin-1 system in response to prostaglandin F2α.2007

    • 著者名/発表者名
      Shirasuna K, Watanabe S, Yamamoto D, Hayashi M, Nagai K, Miyamoto A
    • 雑誌名

      Reproduction in Domestic Animals (In press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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