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2005 年度 実績報告書

新規SLC10ファミリートランスポーターの輸送機能および発現調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17659043
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 洋史  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80206523)

研究分担者 高田 龍平  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90376468)
キーワード胆汁酸 / トランスポーター / 小腸 / 肝臓 / 血液脳関門
研究概要

胆汁酸は生体において極めて重要な役割を果たす。しかし、血液脳関門における胆汁酸排出に関与するトランスポーターの同定はなされていない。また、小腸上皮細胞においても、胆汁酸は管腔から細胞内にSLC10A2によりNa^+-依存的に取り込まれることが知られているものの、細胞内から血液へ輸送される機構については未だ不明である。申請者らは、SLC10A1(血液から肝細胞内へのNa^+-依存的な胆汁酸の取り込みに関与)およびSLC10A2のホモログとして、データベース上に3種類の機能未知のトランスポーター(SLC10A3,10A4,10A5)が存在することに着目した。本申請研究は、これらのトランスポーターの輸送機能、細胞内局在部位および発現臓器の同定を行い、生理的機能を解明することを目的としている。
本年度は、SLC10A3,10A4,10A5の輸送機能解析を行うために、これら遺伝子のcDNAクローニング・哺乳類発現ベクターの構築を行った。
データベース上のヒトSLC10A3,10A4,10A5の配列を元に検索を行った結果、マウスおよびラットのオルソログ遺伝子と思われる配列が見出されたため、PCRによる増幅を試みた結果、マウスSLC10A3・ラットSLC10A5のみが増幅された。これら産物をクローニングベクターへ挿入し、配列確認を行った。また、ヒトSLC10A3,10A4,10A5に関しては市販クローンを購入し、輸送機能・細胞内局在を評価すべく、GFPとのキメラ蛋白を発現する哺乳類発現ベクターの構築を行い、極性・非極性細胞への遺伝子導入を行っているところである。これら遺伝子群に関しては、脳cDNAから得られたEST cloneの報告も多数あり、特に脳実質細胞・血液脳関門における寄与に注目して研究を進めている。
またSLC10Aファミリーに属するNTCP(SLC10A1)とABCファミリーに属する排泄側のBSEP/ABCB11を極性細胞に共発現させ、輸送基質の経細胞輸送を観察することで多数の基質を簡便にスクリーニング可能であることを示した。この系をSLC10A3,10A4,10A5にも応用することで、今後の機能解析の効率化がはかれるものと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Vectorial transport of unconjugated and conjugated bile salts by monolayers of LLC-PK1 cells doubly transfected with human NTCP and BSEP or with rat Ntcp and Bsep.2006

    • 著者名/発表者名
      Mita S, Suzuki H, Akita H, Hayashi H, Onuki R, Hofmann AF, Sugiyama Y
    • 雑誌名

      Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol 290(3)

      ページ: G550-G556

  • [雑誌論文] Transport by vesicles of glycine- and taurine-conjugated bile salts and taurolothocholate 3-sulfate : a comparison of human BSEP with rat Bsep.2005

    • 著者名/発表者名
      Hayashi H, Takada T, Suzuki H; Onuki R, Hofmann AF, Sugiyama Y
    • 雑誌名

      Biochim Biophys Acta 1738(1-3)

      ページ: 54-62

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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