研究課題/領域番号 |
17659064
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
國分 眞一朗 日本大学, 医学部, 教授 (20153520)
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研究分担者 |
高尾 恭一 日本大学, 医学部, 助手 (90187922)
池田 稔 日本大学, 医学部, 助教授 (30130420)
小池 文彦 日本大学, 医学部, 助手 (20215148)
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キーワード | 味覚異常 / 味覚受容体 / 濾紙ディスク法 / 味覚検査 |
研究概要 |
現在ヒトゲノム解析から味覚受容体候補遺伝子が現在60種類程度推察され、これら候補遺伝子の機能発現系を作成し呈味物質を投与する研究が行われているが、この方法論では、味覚の候補受容体に対するリガンドを決定するに過ぎず、これらの受容体をどのように駆使して味覚を受容しているのかを明らかにすることはできない。そこで、申請者らは味覚の最も発達しているヒトを対象とし、正常者と味覚障害者の味覚受容体mRNA発現パターンを解析することにより、味覚障害の種類と受容体mRNA発現パターンを定量的に関連付けることを目的として、本研究を申請した。正常ボランティアと味覚障害患者を用いて濾紙ディスク法を行った。5段階の濃度の呈味物質(甘み、うまみ、苦味、塩味、酸味)をしみこませた直径5mmの濾紙を舌に乗せ、どのような味をどの濃度で感じるかを被験者から聞き取りスコア化し、被験者の味覚を定量化した。味覚が濾紙ディスク法により定量化された被験者から、葉状乳頭付近を擦過デバイスにて3-5回擦過して味細胞を採取し、total RNAを抽出した。Total RNA 0.65μgをrandom primer(Invitrogen)とともにSuper Script III(Invitrogen)で逆転写反応を行い20μlのcDNA反応液とし、得られた反応液0.5μlをテンプレートにしてPCRを施行した。今年度は、日本大学医学部付属板橋病院味覚専門外来を受診した初診の味覚異常患者40名、また、正常ボランティアに関しては30名よりデータを採集した。現在、採集したmRNAをPCRにて解析中であり、興味ある知見が得られているところである。
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