研究概要 |
ホヤゲノムから電位依存性チャネルの電位センサーを有しながらイオンが通るポア領域を欠きC末端側にガン抑制遺伝子として知られるPTENと相同性の高い酵素ドメインを有する新規分子を発見した。膜貫通領域がイオンチャネルと同様なゲート電流を示し、電位センサーとして機能することを明らかにした。細胞内ドメインを大腸菌に発現させマラカイトグリーンアッセイとTLCによるイノシトールリン脂質の脱リン酸化活性を定量し、VSPの細胞内ドメインが脱リン酸化活性を有することがわかった。さらにイノシトールリン脂質のうちPIP2によって活性が変化することが知られているKチャネルをVSPタンパクとともにアフリカツメガエル卵母細胞へ強制発現させ計測し、酵素活性が膜電位依存的に制御されることを見出した(Nature, 2005)。更に電位センサードメインをもちポア領域を欠く別の膜タンパクがチャネル活性をもつことを発見した(Science, 2006)。
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