研究課題/領域番号 |
17659079
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
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研究分担者 |
内田 千晴 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60223567)
北川 恭子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (20299605)
小田 敏明 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90126805)
服部 隆行 浜松医科大学, 医学部, 研究員 (50377751)
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キーワード | 細胞周期 / サイクリン / p27 |
研究概要 |
[目的]本研究は細胞周期のリアルタイムイメージングを行うため、細胞周期特異的遺伝子であるp27^<Kip1>およびサイクリン遺伝子群に注目してその量的制御機構を解析する。さらにその知見を利用して細胞周期のリアルタイムイメージングを目指す。 [研究成果]グリオブラストーマ細胞であるT98G細胞に血清飢餓かつ接触阻止を施し、GOに同調し、その後トリプシン処理で回収し、蒔き直しで10%血清を含む培地で細胞周期をG1期に進行させた。0時間から28時間まで3時間ごと経時的に細胞を回収し、細胞抽出液を調整し、ウエスタンプロットを行った。蛋白質発現の観察はp27^<Kip1>、サイクリンD1,サイクリンE、サイクリンA、サイクリンB、p53を対象として細胞周期における発現パターンを解析した。p27^<Kip1>はGO/G1において既に発現しているので転写より分解によって発現量が変動する。我々はp27^<Kip1>の新たなユビキチンリガーゼとしてPirh2を同定した。そこでp27^<Kip1>の分解に関与する既知のユビキチンリガーゼSkp2に加えPirh2の発現変動も解析対象に加えた。その結果、G1後期でサイクリンEが上昇、S期に開始と同時にサイクリンAが発現し、G2/MでサイクリンBが急増した。一方でp27^<Kip1>はG1期中期から減少し、それに対応してPirh2はG1期中期から徐々に発現が上昇した。Skp2の発現はS期から亢進することがわかった。p53はこの細胞では変異型のため細胞周期を通じて安定であった。これらの分子を追跡することで細胞周期のモニターが可能なことが判明した。一方でサイクリンD1のレポーターアッセイ系を構築し、サイクリンD1の細胞周期依存的転写を観察出来るようになった。
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