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2005 年度 実績報告書

Crypt FISH-腺管分離材料を用いたFISH法による染色体異常の解析-

研究課題

研究課題/領域番号 17659105
研究機関岩手医科大学

研究代表者

上杉 憲幸  岩手医科大学, 医学部, 助手 (10291618)

研究分担者 菅井 有  岩手医科大学, 医学部, 助教授 (20187628)
幅野 渉  岩手医科大学, 医学部, 助手 (50332979)
キーワード腺管分離 / FISH / 大腸癌
研究概要

1.Crypt FISH用いた細胞内染色体シグナルの観察
腺管分離法により得られた正常大腸腺管および大腸癌腺管についてcrypt FISHを行い、17番染色体数を観察した。正常腺管では腺管内で染色体数は一定であり、細胞内染色体シグナル数にheterogeneityは認めなかった。癌腺管では染色体数は増加しており、腺管内でheterogeneityが観察された。共焦点レーザー顕微鏡を用いた細胞内染色体シグナル数の計測では、正常腺管においてはシグナル数の計測が可能であったが、計測効率が悪く、一回の解析で10個程度の細胞の計測しか施行できなかった。癌腺管については細胞の重なり合いが極めて強く、計測はごく限られた領域のみに留まった。実用的には共焦点レーザー顕微鏡を用いた細胞内染色体シグナル数の計測は困難であり、改善が必要であった。
2.腺管分離材料を用いたFISHによる、大腸癌における17番染色体数的異常の解析
分離腺管から細胞を単離し、スライドグラス上に6箇所のスポット状に展開した塗沫標本(FISH array)を作製し、FISH法により大腸癌における17番染色体数的異常の検出を行った。48例の大腸癌検体において、40例(83.3%)に有意な染色体数的異常が認められた。異常はすべて染色体数の増加であり、モード値ではtirsomyが26例(54.2%)、tetrasomyが14例(29.2%)であった。同一腫瘍内の染色体数のheterogeneityは30例(62.5%)において観察された。染色体シグナル数の異常と臨床病理学的因子との間に有意な相関関係は認めなかった。腺管分離材料によるFISH arrayを用いることにより、効率的に正確な染色体数の解析を行うことが可能であった。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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