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2005 年度 実績報告書

IL-7レセプターを指標としたB細胞記憶形成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17659141
研究機関京都大学

研究代表者

生田 宏一  京都大学, ウイルス研究所, 教授 (90193177)

研究分担者 真木 一茂  京都大学, ウイルス研究所, 講師 (10311424)
キーワードインターロイキン / IL-7 / IL-7レセプター / B細胞 / 免疫応答 / グルココルチコイド / 転写 / B細胞
研究概要

インターロイキン7レセプター(IL-7R)は、リンパ球前駆細胞の増殖・分化や成熟T細胞の維持(ホメオスターシス)を介して免疫システムの形成と維持に重要な働きをしている。このユニークなサブユニットであるIL-7Rα鎖は、T細胞の分化過程においてその発現が巧妙に調節されており、特に、記憶T細胞の前駆段階において高レベルで発現し、記憶T細胞の維持に重要な働きをしている。一方、末梢B細胞ではIL-7Rα鎖が発現していないために、今までB細胞におけるIL-7Rの機能については注目されていなかった。一方、末梢T細胞では、グルココルチコイド刺激により、IL-7Rα鎖遺伝子の転写が増強し、細胞表面でのIL-7Rの発現が増加する。そこで、末梢B細胞における、グルココルチコイド刺激によるIL-7Rα鎖の再誘導を解析した。
まず、脾臓B細胞を磁気ビーズで単離し、グルココルチコイド存在化で培養すると、6時間後には細胞表面でのIL-7Rα鎖の発現が検出され、12時間後にはピークになった。さらに、IL-7Rα鎖のmRNAレベルを定量的RT-PCRにより解析すると、2時間後には誘導が検出され、6時間後にはピークになった。さらに、誘導されたIL-7Rから生存シグナルが入るかどうか確認するために、B細胞をグルココルチコイドとIL-7で刺激すると、グルココルチコイド単独と比べて生存率が上昇することがわかった。
以上の結果から、末梢B細胞においても、グルココルチコイド刺激によりIL-7Rα鎖遺伝子の転写が活性化され、IL-7Rの発現が誘導されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Transcriptional regulation of the mouse interleukin-2 receptor β chain gene by Ets and Egr-1.2005

    • 著者名/発表者名
      Ye, S.K.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 329

      ページ: 1094-1101

  • [雑誌論文] Transcriptional regulation of the mouse IL-7 receptor α promoter by glucocorticoid receptor.2005

    • 著者名/発表者名
      Lee, H.C.
    • 雑誌名

      J.Immunol. 174

      ページ: 7800-7806

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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