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2006 年度 実績報告書

シヤペロンによる再構築されたプロテアソームの構造機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17659143
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

鵜殿 平一郎  独立行政法人理化学研究所, 免疫シャペロン研究チーム, チームリーダー (50260659)

キーワードプロテアソーム / 分子シャペロン / MHCクラスIペプチド / 抗原プロセシング
研究概要

分子シャペロンhsp90αを用いて、任意の細胞抽出液より26Sプロテアソームをin vitro構築することが可能である事を明らかにし、その構造及び機能の解析を行った。その結果以下の事が明らかになった。
1、ヒスチジンタグ-hsp90αをATP存在下の細胞抽出液に加えイミダゾールで回収する事により、26Sプロテアソーム及びハイブリッドプロテアソームが得られた。これらのプロテアソームは特異的基質であるsuc-LLVY-amcを加水分解した。またこの分子複合体は、hsp90の特異的阻害剤であるゲルダナマイシン処理により構造が破壊された。即ち、これらのプロテアソームの構築とその維持にhsp90αが重要な役割を果たしていることが推察された。
2、ヒスチジンタグ-hsp90αをATP非存在下の細胞抽出液に加える事により、hsp90α-20Sプロテアソームを構築する事ができた。このプロテアソーム複合体は、特異的基質であるsuc-LLVY-amcに対する加水分解活性を示さないが、MHCクラスIペプチドをフランキングを含む合成ペプチドから切り出す事ができた。また、この分子複合体の中には、hsc70,hsp40,p23,CHIPなどのシャペロン或はコシャペロン分子が会合していた。この分子複合体をさらにATP処理するとhsp40,p23,CHIPは遊離し最後にhsp90α/hsc70/20Sのみからなる複合体が得られた。hsp90α/hsc70/20Sは同様に合成ペプチドを切断する事ができた。一方、シャペロンの会合しない20Sのみの構造ではMHCクラスIペプチドを切り出す事は出来なかった。この結果は新規のプロテアソームの存在を示唆するが、生理学的にそのような構造のプロテアソームが細胞内に存在するか否かについてはさらなる検討が必要と考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Antigen presentation to Lymphocytes2007

    • 著者名/発表者名
      Udono H et al.
    • 雑誌名

      Encyclopedia of Life Sciences (In press)

  • [雑誌論文] IFN_γによるMHCクラスI発現機構の調節2006

    • 著者名/発表者名
      山野武寿 他
    • 雑誌名

      Ann.Rev.免疫2007

      ページ: 36-44

  • [雑誌論文] Heat Shock Proteinをアジュバントに用いたワクチンの有用性2006

    • 著者名/発表者名
      水上修作 他
    • 雑誌名

      Surgery Frontier 13(3)

      ページ: 68-70

  • [産業財産権] フロテアソーム調節薬およびその用途2007

    • 発明者名
      鵜殿平一郎
    • 権利者名
      理研
    • 産業財産権番号
      特許2007-003864
    • 出願年月日
      2007-01-11

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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