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2005 年度 実績報告書

小児科外来において、患児とその家族は医療スタッフの説明をどれだけ理解しているか?

研究課題

研究課題/領域番号 17659155
研究機関昭和大学

研究代表者

田中 大介  昭和大学, 医学部, 助教授 (30296983)

研究分担者 板橋 家頭夫  昭和大学, 医学部, 教授 (00223074)
梅田 陽  昭和大学, 医学部, 助教授 (20175227)
須長 史生  昭和大学, 教養部, 講師 (80349042)
磯山 恵一  昭和大学, 医学部, 助教授 (50142435)
松本 道祐  昭和大学, 医学部, 講師 (50333050)
キーワード小児科外来 / 医療スタッフ / 患児と保護者 / 満足度 / 医療環境 / 騒音 / 医療器具の素材 / 人為的配慮
研究概要

(1)小児科外来を受診した患児及び保護者の受診前後の観察とインタビューによる満足度調査
小児科外来を受診した児と保護者112組に、(1)診察室入室時と退室時に『笑う』と『泣く』という表情の変化の観察と(2)診察終了後に保護者への直接質問を心理学専攻の大学生2名が行ない、診察前後の満足度と不安を調べた。保護者及び受診児の7割以上は両表情において変化が観察されなかった。一方、受診後の質問で5段階評価では受診前後で「安心した」59%、「やや安心した」29%、「変わらない」12%、「やや不安になった」0%、「不安になった」0%であった。しかし、学生との会話では病状や医療スタッフの診察内容への不安や心配を具体的に話す保護者もいた。今回の検討では、診察前後の満足度や不安は、表情と質問から得られた結果とは一致せず、患児や保護者が受けた診察に対する満足度や不安を診察中の表情のみから推測することは困難であることが示唆された。
(2)当科外来診察室における音環境の現状
対象は外来診察室内外で発生する特定騒音で、騒音計を医師と患児及び保護者とのほぼ中央に設置して測定した。診察室内の暗騒音は37.0dB・A、会話は59.9dB・Aであった。会話以上の騒音レベルを示す音源は、室内では舌圧子をガラス容器に戻す音61.6dB・A、診察中の児の啼泣87.9dB・Aで、室外ではベッド柵の操作音70.1dB・A、採血時の啼泣76.5dB・A、鼻腔吸引施行77.3dB・A、となった。また、ベッド柵の上げ下ろしなど、人為的配慮が可能な音源の平均騒音レベルは配慮前63.5dB・Aから配慮後41.5dB・Aに有意に軽減することができた。室内では児の啼泣を除いて、十分に静かであると考えられたが、室外の音が診察や会話の妨げや処置中の児の啼泣は他児に不安を与えたり、ベッド柵の操作音などの衝撃騒音は、集中力への妨げになることが推測され、人為的配慮および遮音や建具や器具の素材について検討する必要が示唆された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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