• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

ヒスタミン・システムに残された解決すべき分子薬理学的・臨床医学的課題

研究課題

研究課題/領域番号 17659158
研究機関東北大学

研究代表者

渡邉 建彦  東北大学, 大学院・医学系研究科, 名誉教授 (70028356)

研究分担者 倉増 敦朗  東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90302091)
田代 学  東北大学, サイクロトロンRIセンター, 講師 (00333477)
櫻井 映子  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90153949)
キーワードヒスタミントランスポーター / 統合失調症 / 社会的隔離ストレス / 認知機能 / ヒスタミンH1受容体欠損マウス / G蛋白質共役受容体 / カルボキシ末端 / プロテオミクス
研究概要

1.特異的ヒスタミントランスポーターの存在
ラット脳ホモジネート液を遠心分離により分画し、シナプトゾームを含むP2分画を用いて、[^3H]ヒスタミンの取り込みを阻害する薬物を探索した。その中で[^3H]ヒスタミンの取り込み阻害率の高かった三環性抗うつ薬は、マウス脳のスライスを用いた実験でヒスタミンを遊離した。この結果について、in vivoでも同様な効果があるかを確かめる為に、現在ラットを用いてマイクロダイアリス法で検討している。
2.ヒスタミン神経系と精神・神経疾患
統合失調症の陰性モデルといわれている離乳後のマウスに社会的隔離ストレスを負荷し、認知機能へのヒスタミン神経系の係わりをヒスタミンH1受容体欠損マウスで検討した。ヒスタミンH1受容体欠損マウスでは社会的隔離ストレスの影響による認知機能に影響が見られなかったが、野生型では社会的隔離を施したマウスで、認知機能の低下が起こっていた。ヒスタミン受容体関連薬物は精神・神経疾患における認知機能を改善させる可能性が示唆された。
3.ヒスタミン受容体カルボキシ末端の機能
ヒスタミンH1、H2、H3およびH4受容体の細胞内カルボキシ(C)末端をGSTに融合させた蛋白質を大腸菌で大量に発現させ、グルタチオンビーズに結合させてアフィニティカラムを作成した。H1、H2、およびH3受容体C末端のカラムには脳ホモジネートを、また、H4受容体C末端のカラムには培養マスト細胞のホモジネートを通し、結合蛋白質を精製した。精製蛋白質をSDS-PAGEで分離した後、ペプチドマスフィンガープリント法で同定した結果、H2受容体C末端結合蛋白質としてダイナミンおよびシナプシンを同定した。同様に、H4受容体C末端結合蛋白質としてカゼインキナーゼIIを同定した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Effects of Histamine H3 antagonists and Donepezil on Learning and Mnemonic Deficits Induced by Pentylenetetrazol Kindling in Weanling Mice2006

    • 著者名/発表者名
      Jia F
    • 雑誌名

      Neurophamacology 50(4)

      ページ: 404-411

  • [雑誌論文] Blockage of histamine H1 receptor attenuates social isolation-induced disruption of pre-pulse inhibition : A study in H1 receptor gene knockout mice2005

    • 著者名/発表者名
      Dai H
    • 雑誌名

      Psychopharmacology (Berl). 183(3)

      ページ: 285-293

  • [雑誌論文] Influence of low dietary histamine on seizure development of chemical kindling induced by pentylenetetrazol in rats2005

    • 著者名/発表者名
      Jin CL
    • 雑誌名

      Acta Pharmacol Sin 26(4)

      ページ: 423-427

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi