研究課題/領域番号 |
17659185
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
鈴木 宏 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20091704)
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研究分担者 |
齋藤 玲子 新潟大学, 医歯学系, 助手 (30345524)
関 奈緒 新潟大学, 医歯学系, 講師 (30270937)
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キーワード | GIS(地理情報システム) / インフルエンザ / 居住空間 / 疫学解析 / パンデミック |
研究概要 |
1.背景: 社会の流行には、小児におけるインフルエンザウイルスの長期間大量の排出から、特に小・中学校での措置の重要性が言われ、ワクチン投与が高齢者の超過死亡を抑制したとの報告もあり、学校閉鎖などの措置の評価は不十分なままであり、早急に検討すべき分野である。 2.目的・方法: 過去10年の流行時におけるインフルエンザの地域内伝播状況の空間的、時系列的に解析について、インフルエンザによる新潟県内小中学校の学校・学級閉鎖情報に基づいて地理情報システム(geographic information system、GIS)を用い検討した。これらの解明により、今後の感染制御、パンデミックでの危機管理の一端としての資料作成を目指すことも視野に入れている。 3.結果・考察: 1)インフルエンザによる学級閉鎖などの措置校数と患者数との強い相関があった。 2)インフルエンザ流行伝播様式とし、流行は近県から入り、新潟市、長岡市、上越市と約10万以上の都市に入ると爆発的に近郊の市町村にから交通網に沿って北上、南下して県内に広がった。 3)インフルエンザへの措置として学校、学年、クラス閉鎖、午後のクラス閉鎖、クラブ活動中止など様々な措置があり、学校閉鎖などの強い措置は少なかった。再措置は学校、学年閉鎖群では、他と比較し少なく、措置は患者発生早期に行うべきであることも示唆された。 4)本年から、毎週県内新潟県内小中学校(約900校)の学校・学級閉鎖状況をGISにより図式化し、本教室のホームページを介しインターネット発信を行い、好評を博している。 5)インフルエンザの流行開始は、10℃以下の気温と10g以下の絶対湿度が必要条件と思われた。 以上、GISを用いた本研究により、特に交通と人口密度との強い関連が示され、気温は流行の必要条件と思われた。流行と関連する学校との関連を検討し、午後の休みなどの中途半端な措置が多く、休校措置などが不十分で今後の基準の措置基準の見直しが急務と思われた。
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