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2006 年度 実績報告書

尿失禁の一次予防に好ましい運動とその継続効果〜地域在住中高年女性の縦断疫学研究〜

研究課題

研究課題/領域番号 17659194
研究機関国立長寿医療センター(研究所)

研究代表者

安藤 富士子  国立長寿医療センター, (研究所)・疫学研究部, 室長 (90333393)

研究分担者 小坂井 留美  国立長寿医療センター, (研究所)・疫学研究部, 室長 (20393168)
下方 浩史  国立長寿医療センター, (研究所)・疫学研究部, 部長 (10226269)
キーワード尿失禁 / 運動 / 中高年 / 女性 / 疫学
研究概要

我々が平成9年から継続して調査している「国立長寿医療センター・老化に関する長期縦断疫学調査NILS-LSA」の第2次調査(2000-2002)および第4次調査調査(2004-2006)にともに参加した、第2次調査時41-82歳の地域在住中高年女性847人(平均年齢58.4±10.7歳)のデータを用いて尿失禁と身体的余暇活動および筋力との関連について検討した。
1.尿失禁有りと答えた者は第2次調査では433人(51.1%)、第4次調査では410人(48.4%)であった。
2.第4次調査の尿失禁者の87.3%は腹圧性尿失禁であり、22.3%は切迫性尿失禁であった(複数回答)。
3.第2次調査で尿失禁のなかった者414人中、第4次調査で尿失禁有りと答えた者は79人(19.1%)であった。新規発症尿失禁は腹圧性尿失禁82.3%、切迫性尿失禁20.3%(複数回答)であり、40代では新規発症尿失禁のすべてが腹圧性尿失禁であった。
4.第2次調査時の身体的余暇活動の有無や強度(2.5Mets、4.5Mets、6.5Mets)と第4次調査での新規尿失禁発症との間には有意な関連は認められなかった。年代別に検討した結果、50代でのみ、2.5Metsの身体活動を日常行っている者(尿失禁新規発症率7.1%)では、行っていない者(19.3%)よりも発症率が少ない傾向が認められた(P=0.0526)。
5.第2次調査時の筋力(脚筋力、脚進展パワー、握力、腹筋)と第4次調査での新規尿失禁発症との関連を検討した。脚筋力において、尿失禁の新規発症者では、発症しなかった者よりも脚筋力が低い傾向を示した(26.2±0.8kg,27.7±0.40kg(平均値±標準誤差),p=0.0987)。
以上から中高年の尿失禁では年間約5%の新規発症があると考えられ、脚筋力や身体活動がとくに中年で尿失禁予防に効果がある可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Impact of Obesity-related Factors on Urinary Incontinence in the Middle-aged and Elderly Women2006

    • 著者名/発表者名
      Ando F, Kitamura I, Kozakai R, Imai T, Shimokata H
    • 雑誌名

      6^<th> Internatlonal Conference on Dietary Assessment Methods

      ページ: 204

  • [図書] 介護.老年学テキスト(「高齢者の看護・介護」を担当)2006

    • 著者名/発表者名
      安藤富士子
    • 総ページ数
      10
    • 出版者
      南江堂

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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