研究概要 |
1)抗サイレンシング機序の解明: 我々が同定したハロゲン化チミジン化合物の抗サイレンシング機序を解析し、この化合物がDNAメチル化には影響を与えず、ヒストン修飾を変化させることを明らかにした。 2)ハロゲン化チミジン化合物と他の抗サイレンシング効果を有する小分子化合物との併用効果: ハロゲン化チミジン化合物をDNAメチル化阻害剤である5-aza-dCと併用すると強い相乗効果が認められた。類似の構造を有する化合物であるが、作用機序の違いにより相乗効果が認められるものと推測された。 3)生体内における抗サイレンシング効果の解析: p16遺伝子、ウイルス抗原の発現がDNAメチル化で抑制されていることが確認されているATL株(ED,ATL-43T)を免疫不全マウスに接種し、腫瘤形成の後に同定した化合物(ハロゲン化ヌクレオシドを含む)を投与し抗腫瘍効果、抗サイレンシング効果を解析したが、ATL細胞ではp16,tax遺伝子の発現回復は認められなかった。
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