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2005 年度 実績報告書

皮膚悪性腫瘍の診断確定に役立つ分子診断システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17659336
研究機関信州大学

研究代表者

高田 実  信州大学, 医学部, 助教授 (20154784)

研究分担者 斎田 俊明  信州大学, 医学部, 教授 (10010381)
キーワード悪性黒色腫 / 色素細胞母斑 / Spitz母斑 / 染色体 / 癌遺伝子 / 遺伝子変異 / 病理診断
研究概要

まず、正常組織DNAおよび若干の色素細胞腫瘍のDNAを用いて、新しいゲノムプロファイリング法であるMultiplex Ligation-dependent Probe Amplification (MLPA)法の技術的問題点を検討し、これを克服した。
次いで、研究協力者の斎田により病理組織学的に診断が確認された、メラノーマ24例、色素細胞母斑18例、スピッツ母斑14例の定型例を対象として、MRC-Holland社から入手したP005,P006の2種類のMLPAプローブミックスを用いて、ほぼ全染色体に分布する合計72種類の癌関連遺伝子のコピー数の異常を解析した。その結果、メラノーマのコピー数異常は1〜32(平均12)、色素細胞母斑/スピッツ母斑のそれは0〜2(平均1)であった。ROC解析では、98%の特異度でメラノーマと診断するためのコピー数異常の閾値は2.42であり、この閾値を用いたときの診断感受性は92.5%であった。したがって、MLPA法を用いた遺伝子コピー数異常の解析は、メラノーマと母斑類の鑑別にかなり有望であると考えられた。
さらにメラノーマとSpitz母斑のより正確な鑑別を目指し、癌遺伝子BRAF,NRASの変異の検索を行った。その結果、メラノーマではBRAFまたはNRAS遺伝子の変異が高頻度に認められるが、Spitz母斑ではそれは全く認められなかった。この成績から、遺伝子コピー数異常の解析とともにこれらの癌遺伝子変異の有無が両者の鑑別に極めて有用であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 悪性黒色腫の分子異常とその臨床的意義2006

    • 著者名/発表者名
      高田 実
    • 雑誌名

      先端医療シリーズ 38巻

      ページ: 232-235

  • [雑誌論文] 皮膚腫瘍学基礎研究の進歩と臨床的意義2005

    • 著者名/発表者名
      高田 実
    • 雑誌名

      日本皮膚科学会雑誌 115巻13号

      ページ: 1938-1941

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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