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2006 年度 実績報告書

優性遺伝性皮膚疾患(ダリエー病、ヘイリー・ヘイリー病)治療薬のスクリーニング

研究課題

研究課題/領域番号 17659339
研究機関京都大学

研究代表者

高橋 健造  京都大学, 医学研究科, 講師 (80291425)

キーワードダリエー病 / ヘイリー・ヘイリー病 / 遺伝性角化症 / 薬剤探索 / ハプロインサフィシエンシー
研究概要

本研究は、難治性の皮膚角化症であるダリエー病、ヘイリー・ヘイリー病に対する外用治療薬の開発を目標とする。ダリエー病およびヘイリー・ヘイリー病は、各々SERCA2遺伝子、SPCA1遺伝子の変異による比較的頻度の高い優性遺伝性の角化皮膚疾患であり、醜形・悪臭を伴う皮疹が思春期以降の顔や胸部などの脂漏部位、あるいは腋窩などの問擦部に発症するが、現在の所、有効な治療法が存在しない。両遺伝子より転写される小胞体、ゴルジ体のカルシウムポンプであるATP2A2、ATP2C1蛋白の蛋白量が低下し、表皮角化細胞が正常な角化プロセスより逸脱することで発症する。我々は、ハプロ・インサフィシエンシーと呼ばれるこの発症メカニズより、SERCA2あるいばSPCA1遺伝子の転写を亢進し、患者皮膚でのポンプ蛋白の発現量を変異体・正常蛋白ともに増加させることで、皮膚症状を改善しうると考えた。そこで培養ヒト表皮角化細胞を用い、SERCA2・SPCA1遺伝子の発現を増強させる薬剤を、脂溶性薬剤ライブラリーをスクリーニングすることで網羅的に探索した結果、カンナビノイドとバニロイドと呼ばれる作動薬の1群が、ヒト皮膚でのATP2A2蛋白の発現を亢進することを発見し特許を申請した。ln Vitroの解析結果より発見した各作動薬群の薬剤を今後、モデル動物を用いたEx Vivoの実験を通して、より効果的で安全性の高い薬剤を検討することで探索するとともに、近い将来の臨床治験などへ向けたより効果的な薬剤の選定を進めている。さらにヘイリー・ヘイリー病の治療薬となるべき薬剤のスクリーニングも継続している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Spatial expressions of fibronectin and integrins by human and rodent dermal fibroblasts.2006

    • 著者名/発表者名
      Yasuda M, Miyachi Y, Ishikawa O, Takahashi K
    • 雑誌名

      Br J Dermatol 155 (3)

      ページ: 522-531

  • [雑誌論文] Artificial foreign body embolism after percutaneous cardiac catheterization.2006

    • 著者名/発表者名
      Tanizaki H, Kabashima K, Takahashi K, Sakurai T, Tokura Y, Miyachi Y
    • 雑誌名

      Arch Dermatol. 142(8)

      ページ: 1077-1078

  • [雑誌論文] A case of erythrokeratoderma variabilis : loosened gap junctions in the acanthotic epidermis.2006

    • 著者名/発表者名
      Tamaki Y, Tamaki E, Sakai R, Takahashi K, Horiguchi Y
    • 雑誌名

      J Dermatol. 33(6)

      ページ: 419-423

  • [産業財産権] 角化の充進に起因する皮膚疾患の予防及び治療のための医薬2007

    • 発明者名
      高橋 健造
    • 権利者名
      京都大学
    • 産業財産権番号
      特願2007-059519
    • 出願年月日
      2007-03-09

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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