研究課題/領域番号 |
17659342
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
白方 裕司 愛媛大学, 大学院医学系研究科, 講師 (50226320)
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研究分担者 |
徳丸 晶 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (50398046)
亀田 健治 愛媛大学, 総合科学研究支援センター, 講師 (60363264)
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キーワード | 再生医学 / 細胞・組織 / 幹細胞 / 爪 / マイクロアレイ |
研究概要 |
本研究の目的は、皮膚の細胞として注目されている表皮細胞のside poulation細胞(SP細胞)を用いて爪を再生することである。 爪由来角化細胞の培養およびgene chipによる解析 爪上皮からの培養が成功しなかったため、さらに培養を検討した。しかし、昨年度同様数回培養を試みるも爪からの上皮の培養は不可能であった。この結果より、爪の再生に関しては実験法を再検討することが必要であると思われた。 線維芽細胞の培養およびgene chipによる解析 昨年度nail matrixと皮膚の真皮から線維芽細胞をout growth法にて培養し、nail matrixに特異的に発現しているサイトカイン、細胞成長因子の検索のために、それぞれの細胞からRNAを抽出し、保存した。Gene chipによる解析を行ったところ、nail matrixに特異的に発現している遺伝子は見つからなかった。 SP細胞を利用した表皮幹細胞の分離 多指症の手術時に得られた余剰指から皮膚を剥離し、トリプシン処理にて細胞を分離・分散し、セルソーターにてSP細胞とmain細胞を分離回収し、それぞれの分画の細胞を培養し、増殖能力について検討したところ、当初はSP細胞の方が高い増殖能を示した。継代を繰り返すと、main populationの細胞が長期間増殖可能であった。ヒト角化細胞においては、SP細胞は初期の増殖が高い性質を示していた。SP細胞に各種のサイトカイン、細胞成長因子を単独、あるいは複数の組み合わせにて刺激を行い爪の誘導を試みたが、試した組み合わせでは誘導はできなかった。 表皮角化細胞から爪細胞を誘導する系にっいては実験方法、アッセイ法を根本から変更して検討を加えなければならないと思われる。
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