研究課題/領域番号 |
17659345
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
橋本 隆 久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)
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研究分担者 |
安本 慎一郎 久留米大学, 医学部, 助教授 (10220162)
辛島 正志 久留米大学, 医学部, 講師 (70211175)
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キーワード | 表皮基底膜部 / ヘミデスモソーム / 蛋白プロセシング / BP180 / 7型コラーゲン / ラミニン5 / 後天性表皮水疱症 / 線状IgA水疱性皮膚症 |
研究概要 |
水疱性類天疱瘡と線状IgA水疱性皮膚症の反応の相違を免疫ブロット法で検討し、120/97kD線状IgA水疱性抗原がBP180のプロセシングにより生成されることを示した。ラミニン5を単離精製し、抗ラミニン5型粘膜類天疱瘡血清がラミニン5に反応することを免疫ブロット法で示した。正常ヒト皮膚の真皮成分の抽出液を用いた免疫ブロット法で、後天性表皮水疱症と抗p200類天疱瘡天疱瘡の反応を検討し、この2種の抗原が異なる蛋白であることを示した。今までに渉猟した栄養障害型先天性表皮水疱症について、得られた皮膚サンプルを電子顕微鏡学的に検討し、その診断および重症度の判定に有用であることを示した。栄養障害型表皮水疱症に関して、VII型遺伝子の遺伝子変異をheteroduplex法、PCR増幅・直接シーケンス法で検討し、多くの症例で変異遺伝子変異を同定した。細胞外部の全長のBP180のcDNAを用いて、4部位のリコンビナント蛋白を作成し、これらのリコンビナント蛋白を用いた免疫ブロット法で、水疱性類天疱瘡と線状IgA水疱性皮膚症の反応が異なることを示した。ラミニン5のalpha3鎖のC末端部部位のさまざまな部位をカバーするリコンビナント蛋白を作成し、これらのリコンビナント蛋白を用いた免疫ブロット法で、ラミニン5型瘢痕性類天疱瘡が反応することを示した。抗p200類天疱瘡天疱瘡が反応する未知の200kDa蛋白の性質を解明するために、患者血清を用いてケラチノサイトcDNAライブラリーを免疫スクリーニングしたが、抗原を同定できなかった。後天性表皮水疱症が反応するVII型コラーゲンのNC1部位およびNC2部位のリコンビナント蛋白を作成し、後天性表皮水疱症血清が様々な反応性を示すことを示した。
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