研究課題/領域番号 |
17659379
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤井 聡 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (90291228)
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研究分担者 |
藤堂 省 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60136463)
小野江 和則 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (40002117)
岩渕 和也 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (20184898)
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キーワード | CD1d / 遺伝子発現調節 / 連鎖解析 / 肝移植 / 分子遺伝学 |
研究概要 |
近年、動脈硬化は炎症性疾患であると認識されている。なかでもCD4陽性ヘルパーT (Th)細胞に関する報告は多く、Th1細胞は動脈硬化促進に、Th2細胞は動脈硬化抑制に寄与するといわれている。ナチュラルキラーT (NKT)細胞はT細胞とNK細胞両者の表面マーカーを有するユニークな細胞集団である。NKT細胞は、(1)Vα14Jα18などのinvariantなT細胞受容体(TCR)を介し、抗原提示細胞に発現される主要組織適合抗原複合体(MHC)クラスI分子類似のCD1d分子により提示される脂質を認識すること、(2)活性化状態で強力なIFN・γ・IL-4の産生能を示すこと、(3)恒常的にFasリガンドを発現していること、さらには(4)脂質代謝の中枢である肝臓に多く分布している、などの特徴をもつことから、動脈硬化の進展過程にNKT細胞が関与する可能性が指摘された。 今年度我々は、C57BL/6(WT)マウスと、WTと同一の遺伝的背景でNKT細胞を欠くCD1d欠損(CD1d^<-/->)マウスにコレステロール含有量の高い動脈硬化食を与える実験系を用い、NKT細胞欠損の動脈硬化への影響を解析した。また、NKT細胞のリガンドとして知られるα-ガラクトシルセラミド(α-GalCer)をapoE^<-/->マウスに投与することで、NKT細胞の活性化による動脈硬化への影響を解析した。そして、NKT細胞の動脈硬化病巣進展過程への作用機序に関連してin vitroでの検討も行い,NKT細胞が動脈硬化促進性に寄与する結果を得た。以上の結果に加え、現在NKT細胞を標的とした治療法として、α-GalCerの光学異性体であるβ-ガラクトシルセラミド(β-GalCer, C12)に我々は注目した。β-GalCerは移植免疫でNKT細胞による拒絶反応を抑制する働き、すなわちTh1サイトカイン産生を抑制することがすでに報告されている。我々は現在β-GalCerに動脈硬化抑制効果があるのか、高脂肪食を負荷したLDL受容体欠損(Ldlr^<-/->)マウスを用いて検討している。
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