研究概要 |
FAS-LはII型蛋白である。一方、異種移植の研究で多く見られる、膜状に発現している分子は、I型の蛋白(例として、補体制御因子、CD46,CD55やCD59)であるため、これらとのhybrid化が将来の研究で必要と考えられたため、1型のFac-Lを作製した。その際、発現量を上げるため、哺乳類で頻度が高いcodonを選択しI型に遺伝子合成した。 次に、この合成I型FasLを鋳型として、細胞外(N末端)より1-8 amino acid(AA),1-12AA,1-18AA,1-57AA,98AA,1-117AA,1-134AAおよび1-152AAに、HLA-Gの膜貫通部位(TM)に結合した形の分子(FasL-TM)をそれぞれ作製した。また、1-134AAおよび1-152AAに関しては、DAF(CD55)のPI-anchorを付けた形の分子も合成した。これらの合成FasLは血清中の酵素による切断部位をはずし、また全例マーカーとして、FLAG-tagをN末端につけ加えた。 発現vectorであるpCAGGSに組み込み、ブタ血管内皮細胞(PEC)にlipofection法を用い、遺伝子導入し、各lineの発現をFACSで確認した。 現在までに、これらのFasL-TM発現細胞を使い、NK依存性PEC傷害に対する抑制効果を検討し、有効な結果がでている。その際、NK細胞としては、YT細胞(NK-like cellline)を使用した。
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