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2006 年度 実績報告書

脳虚血における血管新生療法の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17659452
研究機関鹿児島大学

研究代表者

新納 正毅  鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (30172612)

研究分担者 永山 哲也  鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (40336334)
平野 宏文  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00264416)
大吉 達樹  鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (80315407)
キーワード脳虚血 / 血管新生 / モヤモヤ病 / 間葉系幹細胞 / 血管前駆細胞 / 再生医療
研究概要

ラットに3-0ナイロン糸を外頸動脈断端から内頸動脈に挿入し、2時間中大脳動脈閉塞し再開通させる一過性中大脳動脈閉塞モデルを用いて実験を行った。ヒト間葉系幹細胞を継代培養し、1×10^7個以上の間葉系幹細胞を再開通後6時間及び24時間後に静注したところ、一週間後の組織学的検索で梗塞巣の周辺部を中心に間葉系幹細胞が集まっていた。再開通後6時間目に間葉系幹細胞を静注したラットについて、1週間後に梗塞巣のサイズ及び神経所見を、生食を静注したコントロール群と比べると、梗塞巣の縮小効果及び神経所見において間葉系幹細胞を投与した群が良好な傾向が得られた。そこで血管系の前駆細胞であるヒトCD34陽性細胞を間葉系幹細胞と併用した群と、間葉系幹細胞のみの群を比較してみたが、今のところ梗塞巣のサイズ及び神経所見において明らかな差は認められていない。実験数が少ないのとCD34陽性細胞の量が少ないため、今後とも検討を続ける予定である。ヒト間葉系幹細胞が梗塞巣周囲に集まるという結果を受けて、モヤモヤ病治療類似モデルを対象に血管新生療法の実験を行った。まず、慢性脳虚血モデルとしてラット総頸動脈結紮による虚血では間葉系幹細胞の移植は確実でなかったため、より虚血侵襲の強いラットの両側内頸動脈閉塞モデルをつくり24時間後にヒト間葉系幹細胞を静注したが移植の有無は確実ではなかった。両側内頸動脈を閉塞したラットの頭蓋骨に骨窓を設け硬膜を除去して側頭筋で被うencephalo-myo-synangiosisモデルを作成(このモデルでは少数ではあるが墨汁染色で筋肉から脳皮質への血管新生が確認されている)し、24時間後にヒトCD34陽性細胞を静注し、墨汁染色等で筋肉から脳皮質への血管新生の程度を検討しているが、現時点では明らかな新生血管増加は見られていない。今後、新生血管の検出法やCD34陽性細胞投与のタイミングが重要と思われる。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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