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2005 年度 実績報告書

喫煙の分子機構と遺伝学的感受性解析に基づいた子宮頸がん発症予防の確立に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17659512
研究機関新潟大学

研究代表者

田中 憲一  新潟大学, 医歯学系, 教授 (10126427)

研究分担者 藤田 和之  新潟大学, 医歯学系, 講師 (80219005)
八幡 哲郎  新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (90293232)
キーワード子宮頸がん / 喫煙 / HPV / GSTM1遺伝子
研究概要

新潟県において行った腫瘍登録の成績を1988年から1992年の5年間と1999年から2003年の5年間で比較すると、10万人対の子宮頸がんの罹患率は全年齢の女性では18.6から12.9へと減少しているが、30才代では12.0から22.4と増加、若年女性における本疾患の罹患率の増加が憂慮されている。子宮頸がん発症にかかわるコファクターとして、多産、経口避妊薬の服用、喫煙などが挙げられているが、近年若年女性に喫煙が蔓延していることおよび喫煙の影響による発ガンが広く知られていることより、喫煙と子宮頚がん発症とのかかわりについて研究を行った。子宮頸がん患者143名、対象127名の解析において喫煙率は57.3%とHPVの陽性率と同様に高率であった。次いで患者群を40歳以上の高齢群、以下の若年群に分け喫煙率の解析を行ったところ、HPV陽性率は両群間に差を認めないにもかかわらず喫煙率は若年群においてのみ有意に高率であった。喫煙により体内に吸収されるベンゾピレン、NNK等の発癌物質の代謝、解毒に関与するとされている5個の遺伝子、CYP1A1、CYP2A6、CYP2E1、GSTM1、GSTT1の多型解析の結果、CYP1A1、CYP2A6、CYP2E1、GSTT1の4遺伝子では子宮頸がん患者群、対象群間で遺伝子多型の偏移は認められなかった。一方GSTM1遺伝子の解析では遺伝子が組み替えにより欠失、その結果機能を消失するといわれているnullタイプを持つ頻度が40才以下の若年患者群(59.7%)で対象群(44.4%)に比較し高率に認められた。各群における子宮頚がん発症危険率を推定したところ、若年喫煙者でGSTM1多型のnullタイプがOR=5.77,95%CI:1.28-26.09で最も高い危険率を示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Stage I squamous cell carcinoma of vagina complicating pregnancy : Successful conservative treatment2005

    • 著者名/発表者名
      Kazuyuki Fujita, Yoichi Aoki, Kenichi Tanaka
    • 雑誌名

      Gynecologic Oncology 98

      ページ: 513-515

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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