| 研究概要 |
FSHレセプター、LHレセプター、TSHレセプターと構造が似たオーファンレセプターであるLGR5は生殖内分泌の分野で重要な役割を担っていることが考えられている。内分泌の分野で、まず胎盤に着目し胎盤におけるLGR5の発現の有無および各trimesterにおけるmRNA発現量を定量することから胎盤におけるLGR5の働きの解明する糸口としたいと考えた。本年度に我々はインフォームドコンセントを得た妊婦から分娩時、および帝王切開時に胎盤を採取し、採取した胎盤は1st,2nd,3rdの各trimesterに分類した。胎盤をそれぞれホモジナイザーで細胞粉砕した後、RNAを抽出した。RNAの濃度を測定後逆転写PCR法(RT-PCR法)により各組織のcDNAを作製した。LGR5に特異的なプライマーとプローブを作製し、RT-PCRによって得られたcDNAをテンプレートとしてプライマーを用いPCRを施行し得られたPCR産物をインサートとしTAクローニングを用いプラスミドを作製した。RT-PCRにより得られたcDNAをテンプレートとしてreal time PCR法を用いて各trimesterにおける胎盤でのLGR5のmRNA発現を計測した。同時に測定したLGR5のプラスミドでのmRNA発現量と対比しmRNA発現を定量化した。その結果各trimesterの胎盤についてオーファンレセプターLGR5の発現を認めた。各期のLGR5mRNAの発現量の比較については現在検体数を増やして検討を加えている。また子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮癌検体よりRNAを抽出し胎盤と同様にRT-PCR法により各組織のcDNAを作製した。
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