研究課題/領域番号 |
17659533
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
岡野 光博 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (60304359)
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研究分担者 |
西崎 和則 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (90180603)
福島 邦博 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (50284112)
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キーワード | 共刺激分子 / アレルギー性鼻炎 / siRNA / 免疫寛容 |
研究概要 |
アレルギー性鼻炎はTh2型の免疫疾患であり、アレルゲンに特異的な免疫寛容を誘導できれば根元的な治癒が期待される。免疫寛容の誘導機序として、(1)アナジー、(2)アポトーシス、(3)免疫偏向・抑制がある。アナジーは共刺激シグナルの欠損した抗原提示で誘導されることが知られている。siRNAは簡易な遺伝子ノックダウン法として様々な生物に応用されつつある。今回我々は、共刺激分子のひとつでありアレルギー性鼻炎の病態に深く関与するCD80を発現したヒト単球細胞株THP-1およびヒト末梢血単球由来樹状細胞にCD80に対するsiRNAを導入し、共刺激分子発現が抑制されるか検討した。フローサイトメーターによる検討で、これらの細胞はCD80を発現していることが明らかとなった。そこでCD80のsiRNAの作製を試みた。CD80に対する全長RNA転写用のテンプレートDNAを作製し、T7RNAポリメラーゼでアンチセンス鎖、センス鎖RNAを転写し、さらにアニールさせdsRNAを作製した。dsRNAはDicerによって断片化した後siRNAを精製した。siRNAはTransfection reagentを用いてTHP-1細胞および単球由来樹状細胞に導入した。しかしながらフローサイトメーターを用いた検討でこれらの細胞上のCD80発現には明らかな変化を認めなかった。今後はトランスフェクションの条件や試薬を変えて有効な遺伝子ノックダウンを行いうる研究を進めたい。さらに次年度はターゲットする共刺激分子としてCD86およびCD40を選択し、siRNAによって発現のノックダウンが可能か引き続き検討する予定である。
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