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2005 年度 実績報告書

角膜血管新生に対する高分子ナノミセルを用いたドラッグデリバリーシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17659543
研究機関東京大学

研究代表者

杉崎 顕史  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40361480)

キーワード角膜 / 血管新生 / ナノミセル
研究概要

初年度(平成17年度)はまずミセル化したデンドリマーポルフィリンの角膜血管新生へのドラッグデリバリーについて検討した。角膜血管新生は10-Onylon糸を角膜実質に通糸することにより誘導し術1週間後にミセル化したデンドリマーポルフィリン、コントロールとしてミセル化していないデンドリマーポルフィリンをそれぞれ尾静脈から静注した。薬剤濃度は10,50,150mg/mlで、また投与後1,6,12,24,168時間後に眼球を摘出した。血管領域の描出は摘出10分前にBS-1レクチンの静注で行った。角膜血管新生領域における薬剤の集積は蛍光実体顕微鏡下で観察した。まず50mg/mlの濃度で静注後1時間後にはミセル化したデンドリマーポルフィリン(ミセル群)、コントロールのデンドリマーポルフィリン(コントロール群)ともに強い蛍光の集積を新生血管領域に認めたが、ミセル群の方がより強い集積を示した。ミセル群、コントロール群ともに投与12時間後で角膜血管新生領域における蛍光は最も強かった。その後減弱したが、投与168時間後でも薬剤集積はある程度残存していた。薬剤濃度10,または150mg/mlにおいても同様の結果であった。なお血管新生を誘導していない、あるいは血管新生のない部分の角膜輪部血管ではミセル群、コントロール群ともに蛍光は全く認めなかった。
投与した薬剤の体内動態を調べるために、薬剤の静注前、静注後1、4、12、24、72、168時間後にそれぞれ血液を取り出し、血清を分離し、得られた血清はフルオロフォトメトリーで測定すした。ミセル群、コントロール群ともに静注後24時間ですでに血清中に存在せず、患部に集積しない薬物はすみやかに排泄されることが確認された。
今後実際にレーザー照射し、新生血管の退縮について検討する予定である。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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