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2005 年度 実績報告書

ヒト皮膚扁平上皮癌におけるSonic hedgehogの役割に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 17659558
研究機関千葉大学

研究代表者

一瀬 正治  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90082156)

キーワードSonic hedgehog / 皮膚扁平上皮癌 / Cli / Patched1 / Smoothhened
研究概要

分泌タンパク質であるSonic hedgehog(Shh)は脊椎動物の中枢神経系、四肢、消化管、肺、皮膚の正常発生に必須であることが知られている。当研究では、ヒト皮膚扁平上皮癌の発生にShhがどうような役割を果たしているかについて検討するものである。
扁平上皮癌におけるShhについての研究はほとんどされていない。髄芽腫(medulloblastoma)、基底細胞癌などの悪性腫瘍においてShhの発現が関与しているとする報告がなされているがそのメカニズムについてはあまり解明されていない。基底細胞癌と同様、皮膚に発生する扁平上皮癌ではShhの役割については不明な点が多く、現在のところほとんど分かっていない。口腔由来の扁平上皮癌細胞株における検討では14種類の細胞株のうち5種類でShhの発現が確認されたとする報告が有り、ヒト皮膚由来の扁平上皮癌においても同様にShhが関与している可能性が示唆される。Patched1(PTCH1)はShhの受容体として機能し、Shh非存在下ではPTCH1はSmoothened(SMO)と相互作用してSMOを不活化させているが、ShhがPTCH1と結合するとSMOの抑制がはずれ下流の転写因子であるGliを活性化する。ヒトにおいてGli遺伝子の突然変異は先天性の発生異常を起こすことが報告されている。
ヒト扁平上皮癌細胞株としてHSC-1, HSC-5を用い、これらの細胞株におけるShh、PTCH1、SMOおよびGliの発現をRT-PCRにて検討した結果、2株ともshh、PTCH1、SMOおよびGliの発現が認められた。このことからShhによるシグナルがヒト皮膚由来扁平上皮癌において何らかの役割をもつことが示唆される。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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