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2006 年度 実績報告書

アダプター分子を利用した歯・歯周組織再生療法への将来的展開

研究課題

研究課題/領域番号 17659596
研究機関大阪大学

研究代表者

恵比須 繁之  大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (50116000)

研究分担者 伊藤 祥作  大阪大学, 大学院歯学研究科, 助手 (90360495)
キーワードGabファミリー / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 硬組織 / ノックアウトマウス / シグナル伝達 / 分化 / サイトカイン
研究概要

Gabファミリーは,増殖因芋やサイトカインなどのシグナル伝達経路で機能している。申請者らは,硬組織吸収および硬組織誘導におけるGabファミリーの働きについて解析し,口腔内細菌感染により引き起こされる歯槽骨欠損部に対する新規の治療法を開発するための足がかりを得ることを目標とした。平成17年度の研究において,骨芽細胞にGab1およびGab2がそれぞれ発現していること,Gab2ノックアウトマウスの骨切片を作成し計測を行った結果,6週齢のGab2ノックアウトマウスでTb.ThおよびTb.Nが増加するとともに,Tb.Spが減少し,全体的にBV/TVが野生型に比べ20%増加していることを明らかにした。平成18年度は,Gab2ノックアウトマウスに認められる骨量増加の原因を明らかにするために,更に詳細な骨形態計測を行った。その結果,6週齢のマウスと12週齢のマウスでは,どちらもBv/TVが20%増加していたがそれぞれの原因が異なっていることことが明らかとなった。6週齢のマウスでは,骨芽細胞による石灰化能の充進(野生型マウスに比較して1.5倍)および破骨細胞の骨吸収能の元進(野生型マウスに比較して1.2倍)を特徴とした高代謝回転により,骨量が増加していることがわかった。一方,12週齢のマウスでは,破骨細胞数の減少(野生型マウスに比較して50%減少)および骨吸収能の低下(野生型マウスに比較して50%低下)といった破骨細胞の分化異常・機能低下が生じていたが,骨芽細胞の機能に異常は認められなかった。12週齢のマウスにおいては,破骨細胞の異常により,相対的に骨量増加を呈していることが明らかとなった。これらinvivoの解析結果は,Gab2が異なった時期(若年期と壮年期)に異なった機能を発揮することを示唆しており,骨代謝メカニズムにおける新規の発見である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Gab2 plays distinct roles in bone homeostasis at different time points2007

    • 著者名/発表者名
      S.Itoh, S.Ebisu et al.
    • 雑誌名

      Journal of Bone and Mineral Metabolism 25・2

      ページ: 81-85

  • [雑誌論文] A critical role for interleukin-6 family-mediated Stat3 activation in osteoblast differentiation and bone formation2006

    • 著者名/発表者名
      S.Itoh, S.Ebisu et al.
    • 雑誌名

      BONE 39・3

      ページ: 505-512

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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