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2005 年度 実績報告書

シグナル分子を用いた新規象牙質再生医療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17659601
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

小泉 忠彦  神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (90288077)

研究分担者 斎藤 正寛  神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (40215562)
キーワードシグナル分子 / 象牙質 / 基底膜成分 / 歯乳頭 / 発生 / 再生 / 組織工学 / 不死化
研究概要

象牙質形成機構を解析する目的で、本年度は象牙芽細胞前駆体培養系の確立を試みた。そのため未分化な歯胚細胞が存在するマウス切歯根尖部の歯乳頭組織より象牙芽細胞前駆体(Mouse Dental papilla cells : MDP)の採取を試みた。組織採取後、培養皿上に間葉系細胞の形態を示す細胞のoutgrowthが確認された。次に安定した細胞株を作製するためMDPの細胞不死化を試みた。MDPの不死化にはヒトパピローマウイルス16型E6遺伝子のPDZ結合モチーフ欠損変異体を遺伝子導入し、p53遺伝子の不活性化による寿命延長を試みた。遺伝子導入した結果、MDPの寿命は延長し集団倍加数100以上継代可能な不死化細胞であることが確認された。次にMDPの分化能力を調べるため石灰化誘導培地で長期間培養したところ、高いアルカリフォスファターゼ活性と石灰化物の沈着が観察された。次に象牙芽細胞の分化を確かめるためRT-PCR法で遺伝子発現を観察したところ、骨シアロプロテインおよびオステリックス等の骨芽細胞分化に関わる遺伝子群の発現は観察されたが、象牙質マーカーであるdentin sialoprotein(DSP)の発現は観察されなかった。そこで上皮-間葉系の相互作用を利用して象牙芽細胞への分化誘導を行う目的で、基底膜成分から構成されているマトリゲルを用いて実験を行った。その結果、MDPはマトリゲル上でMDPは象牙芽細胞と類似した紡錘状の形態を示し、さらにDSPを発現する象牙芽細胞に分化する事が確認された。以上の結果より、MDPには象牙芽細胞への分化能力を有する前駆体細胞手段が存在することが明らかにされた。次年度は、象牙芽細胞分化誘導能力を有するシグナル分子の探索をMDPを用いて行うことを予定している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Characterization of immortalized mouse dental follicle cells.2005

    • 著者名/発表者名
      T.Yokoi et al.
    • 雑誌名

      Bull.Kanagawa Dent.Col. 33

      ページ: 136-140

  • [雑誌論文] Molecular mechanisms of Periodontal development, and its prospect of regenerative medicine for periodontium.2005

    • 著者名/発表者名
      M.Saito et al.
    • 雑誌名

      Bull.Kanagawa Dent.Col. 33

      ページ: 31-35

  • [雑誌論文] Molecular mechanisms of periodontium development. -Analysis of cementogenesis based on the cementum specific marker.

    • 著者名/発表者名
      M.Saito et al.
    • 雑誌名

      Bull.Kanagawa Dent.Col. (in press)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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