研究課題/領域番号 |
17659629
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
小村 健 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (10334434)
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研究分担者 |
原田 浩之 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助手 (40343149)
長谷川 正午 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50361697)
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キーワード | 前癌病変 / マイクロアレイ / mRNA / 遺伝子プロファイリング / 白板症 |
研究概要 |
口腔前癌病変の中でも最も高頻度に遭遇する白板症を対象に、発現遺伝子の網羅的解析を通して癌化マーカーとして利用可能な分子の同定に向けての、遺伝子プロファイリングデータの蓄積を目的として研究を開始した。 本研究に関する申請書類は本学歯学部附属病院の倫理審査委員会の承認をうけた。平成17年11月より当科にて生検を行う白板症患者に通常の病理組織学的診断を行った結果、白板症などの前癌病変と診断された場合に、同意が得られた場合のみ病理組織学的診断を行った残りの検体から病変組織1mm角大を採取した。平成18年度までに68例がストックされた。部位別の内訳は、舌縁23例、歯肉21例、頬粘膜14例、硬口蓋5例、舌下部2例、軟口蓋2例、舌背1例であった。病理組織学的診断では、異型性を伴わない白板症25例、軽度異型性を伴う白板症26例、中等度異型性を伴う白板症10例、高度異型性を伴う白板症6例であった。一方、Takara社製DNAチップIntelliGeneを使用した口腔癌のマイクロアレイ解析の結果を論文として発表した、しかし検討の結果、IntelliGeneに比べて約2倍の遺伝子数を網羅的に解析可能となる、DNAチップ研究所製AceGene Human oligochip 30K 1chip versionを使用することとした。チップ上の遺伝子数が増えたために、専用の画像解析ソフトを使用し、スキャンされた画像の認識・解析が可能であることが確認された。高度または中等度異型性を伴う白板症を中心にマイクロアレイ解析を継続中で、ケラチンなど数種の遺伝子発現に差があることが示唆されている。
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