研究分担者 |
福永 城司 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (10284069)
植野 高章 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (60252996)
三島 克章 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60304317)
山田 朋弘 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (60335619)
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研究概要 |
塩基性タンパクであるミッドカイン(MK)は歯の発生時の歯胚中にも認められる成長因子であるところが,MKの欠失したノックアウトマウスにおいても歯が形成されることが確認されている.われわれは顎顔面の発生時にMKが果たす役割について,形態的および機能的評価を行うことを目的とした.初年度である平成17年度はマウスの歯胚形成をin vitroで観察するための器官培養系の確立を目標とした. 第一臼歯部の歯胚の器官培養を目的にICRセウスを用いた実駿を行った.妊娠14.5日目に安楽死させ、子宮から胎仔を取り出した.洗浄後、HBSS内で静置させた胎仔試料を実体顕微鏡下にて丁寧に下顎を切除し臼歯部の歯肉および下顎骨組織を切離し培養試料とした.培養液はBGJb mediumを用い,血清や抗生剤は添加しなかった.1バイアルに培養液を3ml満たし,下顎組織を1個浮遊させた.回転式全胚培養装置(池本理化工業(株),東京)を用い,培養条件を温度37℃,気相O_250%,CO_25%,N_2balance,回転数は25rpmとし培養した.培養72時間後,組織を固定しHE染色にて歯胚組織の観察を行った. 歯胚の器官培養はおおむね確立したため,次年度はMKの添加実験を予定している. また,ミッドカインはアポトーシスと密接な関連があり,口蓋発生時の癒合部上皮細胞における発現に関しても検索していく予定である.
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