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2005 年度 実績報告書

口腔扁平上皮癌の浸潤・転移に関わる新規因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 17659635
研究機関広島大学

研究代表者

大上 啓子  広島大学, 病院, 助手 (10127623)

研究分担者 小川 郁子  広島大学, 病院・講師 (70136092)
工藤 保誠  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (50314753)
キーワード口腔癌 / 浸潤 / 転移 / Periostin
研究概要

我々は、口腔扁平上皮癌(OSCC)の浸潤・転移に関わる新規因子を発見することを目的に、OSCC患者の頚部転移巣より樹立した細胞株とその細胞株よりin vitro invasion assay法を応用して分離した高浸潤能細胞株をcDNA microarray法を用いて比較した。なかでも、Periostin/OSF-2は、親株に比べて、高浸潤能細胞株で強い発現を示す遺伝子のなかで、最も差があるものとして同定された。我々は、Periostinに着目し、口腔癌の浸潤・転移への関与について検討した。まず、OSCC細胞株および組織におけるPeriostin mRNAの発現をRT-PCR法により検討したところ、癌組織で強い発現を示すことが明らかになった。さらに、Periostin特異的抗体を作製し、Periostinの発現をOSCCのパラフィン切片標本で検討したところ、mRNAと同様に癌組織において強い発現を示し、浸潤態度とよく相関することがわかった。そこで、Periostin遺伝子をPeriostinの発現のみられない細胞株に遺伝子導入したところ、in vitroで浸潤能を高めるとともに、軟寒天培地上でのコロニー形成能も高めることが明らかとなった。さらに、Periostin遺伝子導入OSCC細胞をヌードマウスの舌に同所移植したところ、コントロール細胞では、転移がみられなかったにもかかわらず、Periostin導入細胞では、高頻度に頸部リンパ節および肺に転移した。以上より、我々は、OSCCの浸潤・転移に関わる新規因子として、Periostinを同定した。次年度は、Periostinの浸潤に関わるメカニズムを明らかにするとともに、悪性度診断に応用できるかを検討したい。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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