研究課題/領域番号 |
17659660
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小関 健由 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80291128)
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研究分担者 |
藤崎 渉 九州産業大学, 工学部, 教授 (60238558)
内野 正和 福岡県工業技術センター, 機械電子研究所, 主任研究官 (30416507)
井川 恭子 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (40241640)
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キーワード | う蝕 / レーザー / スペックル / 非破壊試験 / 脱灰 / 再石灰化 |
研究概要 |
予備実験として製作したレーザー光による歯の表面性状解析装置は、光学架台の上で設置した大型の装置で、臨床の場に持ち出すことができない大きさであった。この装置の特徴として、光ファイバーなどの導光装置の応用が難しいと言った特徴がある。これを半導体技術の進歩により小型化した検出器を特殊プリズムを応用することによって、臨床応用可能な大きさにする目処がたった。同時に測定画像を処理するためのプログラムのアルゴリズムを開発し、そのプログラムを搭載したコンピュータと試作器の通信を確立した。これによって、短時間に測定結果が計算されることとなった。また今後、初期う蝕による光学的特性に最適化された画像入力装置の大きさと光源を再度考慮することで、さらなる小型化が可能であると考えられ、現在臨床応用を視野に入れたよい形態を模索中である。 う蝕の進行リスクの診断として用いるための、う蝕モデル歯の製作においては、倫理事項に基づいて収集した人抜去歯を用いて行った。これを使って化学的実験的う蝕を製作し、歯面における齢蝕転帰の予測を行い、初期う蝕における表層下脱灰の程度と画像処理における数値との比較及び考察を行った。現在、これと平行して細菌学的実験モデル歯の製作を進めている。今後このモデルを確立し、その脱灰過程と再石灰化過程における読みとり値を評価して、最善の齲蝕評価方法を決定する。本申請実施期間中においては、臨床の場においての評価・診断基準の設定を行うものであるが、数年の追跡調査となる可能性があるため、暫定的な改良型の測定器を用いて初期の臨床的なデータを多数得ながら、試作器の総合的評価を行っていくことが必要であると考えられる。
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