研究課題/領域番号 |
17659663
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
高田 豊 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40163208)
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研究分担者 |
園木 一男 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (50316155)
安細 敏弘 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (80244789)
秋房 住郎 九州歯科大学, 歯学部, 特別研究員 (40295861)
吉田 明弘 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (20364151)
竹原 直道 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (00038879)
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キーワード | 歯学 / 老化 / 栄養学 / 咀嚼 / 消化管ホルモン |
研究概要 |
平成18年度実績報告書で行った福岡県民60・65歳393名を対象とした解析では、グレリン、レプチンと健全歯数、未処置歯数、喪失歯数、残存歯数、咀嚼食品数の間に有意の関係を認めなかった。平成19年度はこの393名に260名の高齢者を対象に加えて総数653名とし、グレリンとレプチンを測定した617名について上記の口腔指標の他に歯肉ポケット深さ(PD)、アタッチメントロス(AL)、出血個数(Bo)との関係も解析した。 グレリンと健全歯数、未処置歯数、喪失歯数、残存歯数、咀嚼食品数の間に単回帰で有意な関係を認めなかったが、PD最大値(r=-0.115、P=0.005)、PD平均値(r=-0.082、P=0.043)、AL最大値(r=-0.120、P=0.003)、AL平均値(r=-0.218、P=0.000)、Bo平均個数(r=-0.088、P=0.029)との間に有意な負の関係を認めた。レプチンは健全歯数(r=-0.081、P=0.045)、残存歯数(r=-0.118、P=0.003)、残存根除去歯数(r=-0.107、P=0.008)と負の関係、PD最大値(r=0.107、P=0.008)、PD平均値(r=0.097、P=0.016)、AL平均値(r=0.171、P=0、000)と正の関係を認めた。また、年齢との間にグレリン(r=-0.377、P=0.000)は負の、レプチンは(r=0.419、P=0.000)正の関係があった。グレリン(男159.3±165.2女201.1±168.8、P=0.002)、レプチン(男16.9±25.4女33.4±54.2、P=0.000)に男女差を認めた。しかし、年齢と性差で補正をした重回帰分析においては、グレリンとPD最大値、PD平均値、AL最大値、AL平均値、Bo個数の間に有意の関係はなく、レプチンと健全歯数、残存歯数、残存根除去歯数、PD最大値、PD平均値、AL平均値の間にも有意の関係は認められなかった。 以上から、単回帰で認められた有意の関係は年齢と性差を介したものであったと考えられる。
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