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2005 年度 実績報告書

口腔を起点とした全身の健康支援のための歯周貯留液検査

研究課題

研究課題/領域番号 17659666
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

埴岡 隆  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00144501)

研究分担者 金崎 信夫  , 助教授 (60099041)
キーワード歯周病 / 生活習慣病 / 生化学検査 / 健康支援 / 歯肉溝滲出液 / 口腔保健 / 動機付け / 行動変容
研究概要

本研究は、歯肉溝に滲出し貯留した液を採取し、炎症性応答物質を生化学分析することにより、歯周の健康状態を、炎症を尺度として測定し、持続性の炎症の存在の告知に伴う健康状態の自覚を促すことにより健康づくりの支援に役立てようとするものである(1次予防)。
本年度は、既存資料を用い、歯肉溝滲出液(GCF)検査値と口腔の健康情報およびライフスタイル、各種検査値との関連性についての解析を行った。事業所の従業員921名の口腔の1カ所から、ろ紙を用いてGCFを採取し、検査センターで、ヘモグロビン(Hb)、α1-アンチトリプシン(AT)、ラクトフェリン(LF)、IgAを一括して定量した。ロジスティック回帰分析により、検査値と2値化した口腔の健康状況およびライフスタイルとの関連性を調べた。
全ての検査項目は、現在歯数と有意に負の相関を示し、Hb、LF、ATは個人の歯周組織の状態(CPI)と正の相関性を示した。AT、LFは歯科に関連する良い健康習慣の総数と負の相関性を示し、AT、LF、IgAは個人の歯垢付着度と正の相関性を示した。GCF検査値は、口腔の健康状況および口腔のライフスタイルと関連があることが示され、口腔の1カ所から採取されたGCFの炎症性物質の値は、口腔の健康状況と口腔健康習慣と関連づけることができた。口腔以外のライフスタイルとの関連が説明できるGCF検査法の開発研究が必要であることが判明した。
次いで、プロッティング(筆吸引)法を応用したGCF試料の吸引採取器具を考案した。この方法より、これまで口腔の1点からの採取が、歯肉溝に貯留している滲出液をより広範囲から採取することが可能となった。さらに、採取した多数試料の一時保管、検査センターへの搬送、検査センターでの分析、検査結果の検査受診者へのフィードバックの一連の検査システムを構築した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 職域における歯肉溝滲出液生化学検査の応用-口腔の健康状況およびライフスタイルとの関連性.55(5),2005.2005

    • 著者名/発表者名
      埴岡 隆, 松尾忠行, 新保秀樹, 松瀬亮一
    • 雑誌名

      口腔衛生学会雑誌 55・5

      ページ: 543-551

  • [雑誌論文] Relationship between periodontal disease status and combination of biochemical assays of gingival crevicular fluid2005

    • 著者名/発表者名
      Hanioka T, Matsuse R, Shigemoto Y, Ojima M, Shizukuishi S
    • 雑誌名

      Journal of Periodontal Research 40・5

      ページ: 331-338

  • [雑誌論文] 歯肉溝滲出液生化学検査の職域健康支援活動への応用-全身性疾患リスクとメディカル検査結果との併記に着目した適用-2005

    • 著者名/発表者名
      伊豆丸美恵, 山本良子, 上野くみ子, 松瀬亮一, 埴岡 隆
    • 雑誌名

      歯界展望 特別号

      ページ: 265

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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