研究課題/領域番号 |
17659678
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
浅野 美知恵 順天堂大学, 医療看護学部, 講師 (50331393)
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研究分担者 |
小島 操子 聖霊クリストファー大学, 看護学部, 教授 (50035333)
佐藤 禮子 放送大学, 教養学部, 教授 (90132240)
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キーワード | 看護学 / がん患者 / サバイバーシップ / 死生観 / がん患者の家族 / がん看護教育 / 教育学 |
研究概要 |
本研究の目的は、現行の看護基礎教育におけるがん看護のカリキュラムに関する実態とがん看護教育を受ける学生及び指導する教員の死生観を明らかにすることである。 1.現行の看護基礎教育における「がん看護」のカリキュラムに関する実態調査 1)調査票:がん看護のカリキュラム全体での位置づけ、学習目標、教育上の困難等の実態を把握するために、10項目から成る独自の質問紙を開発した。 2)調査:全国看護系大学127校のがん看護を教える教員2名以内を対象に郵送法で実施した。 3)結果:1名しか回答者がいないという連絡を受けた結果、全調査票数は251部であり、94部回収(回収率37.5%;分析対象)した。「がん看護」を学ぶ科目/単元があるのは、61.7%(58)であった。学習目標は、がん治療を受ける患者の看護を理解する(84)が最多であり、学習内容は、化学療法の看護(77)、QOL(72)、身体的苦痛緩和の援助(72)が多かった。一方、がん患者看護における看護理念/看護哲学(34)、がん患者のリハビリテーション(35)は下位であった。教育上の困難な内容は、カリキュラム運営、教育評価等に大別された。 2.がん看護教育を受ける学生及び指導する教員の死生観に関する調査 1)調査:がん看護を教える教員16名(30歳代〜50歳代;臨床歴3〜25年、看護教員歴2〜24年)と大学生14名(20歳代前半)を対象に死生観に関する半構成的面接を実施した。 2)結果:平均面接時間は、教員90.3分、学生40.9分。面接内容の逐語録を分析資料とし、質的・帰納的に分析。 教員の死生観は、死に対する認識は、時間認識の中で捉える死等4つに分類され、生に対する認識は、力を発揮して生きる等5つに分類された。学生の死生観は、死に対する認識は、運命としての死等7つに分類され、生に対する認識は、死に向かって生きる等5つに分類された。
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