研究課題/領域番号 |
17659687
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
江川 隆子 京都大学, 医学部, 教授 (40193990)
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研究分担者 |
赤澤 千春 京都大学, 医学部, 助教授 (70324689)
奥津 文子 京都大学, 医学部, 講師 (10314270)
本田 育美 三重大学, 医学部, 助教授 (30273204)
細川 雅也 京都大学, 医学研究科, 講師 (50343231)
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キーワード | 糖尿病足病変 / フットケア介入 / フットシュミレーター / フットケア技術指導 |
研究概要 |
今年度は、「看護技術育成IT教材作成のためのフットケア用人体模型の開発」を行うための第一段階として、フットケア評価尺度の開発と介入内容の検討を行った。 糖尿病足病変の発症、進展を予防するためには、糖尿病患者によるフットケア行動の確立が大きな役割を占める。そのため、フットケア行動評価尺度の開発が必要と考え、尺度の妥当性と信頼性を検討するための質問紙調査を実施した。調査対象は、当大学の関連施設の糖尿病患者であり、統計的解析を行って、フットケア行動評価尺度の妥当性と信頼性を確認した。 次に、足潰瘍発症リスク分類とフットケア介入頻度および介入内容の設定について検討した。糖尿病患者に適切なフットケア介入内容は、糖尿病足病変のインターナショナルコンセンサスの意見や先行研究を考慮にいれて、神経障害および血管障害、セルフケア能力などから足潰瘍発症リスクを把握した介入内容の基準を作成した。そして、その基準を用いて、当大学の関連施設のフットケア外来で看護師が糖尿病患者に対してフットケアを1年間継続して実施した。フットケア内容は、(1)糖尿病足病変に関する情報提供、(2)日常生活で行うフットケア方法の指導、(3)ニッパーやグラインダーを用いた爪切りおよび胼胝処置などである。また、足潰瘍発症リスクの高い患者に対しては、日常生活における工夫や履物の指導、介入頻度を増やすなど、より強化したフットケア内容とした。その結果として、フットケア介入が糖尿病患者のフットケア行動向上に貢献でき、糖尿病足病変が予防できることを確認した。 現在は、看護学生や臨床看護師がフットケア技術を習得するための人体模型(フットシュミレーター)を作製しているところであり、平成18年度は、この人体模型の完成と人体模型を用いた指導とその評価方法についての確立に向けてさらに検討する予定である。
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