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2006 年度 実績報告書

エスノグラフィーと家族機能尺度による日本の家族機能アセスメント方法の試作

研究課題

研究課題/領域番号 17659691
研究機関神戸大学

研究代表者

法橋 尚宏  神戸大学, 医学部, 教授 (60251229)

キーワードエスノグラフィー / 家族機能尺度 / 家族機能アセスメント / トライアンギュレーション / ロサンゼルス
研究概要

アメリカ合衆国ロサンゼルスをフィールドとして,家族エコロジカルモデルにもとづいた家族機能を方法論のトライアンギュレーションにより評価することを目的とした.子育て期にある日本人家族25家族への半構成面接,参加観察,既存資料の収集を実施した.また,量的な調査方法としては,エコロジカル家族機能調査(SEFF),家族の属性に関する自記式質問紙を用いた.半構成面接の逐語録,参加観察のフィールドノーツ,既存資料,SEFFの家族機能得点などをデータとし,これらを包括的に分析した結果,20のカテゴリーが抽出された.具体的には,「家族連れのレジャーで家族の時間を共有」,「生涯にわたっての多様な教育・生涯学習の選択と享受」,「日本と異なるアメリカの医療への対応と適応」,「就業環境と人間関係への対応に努力した就労」,「深刻な環境問題から影響を受けた暮らし」,「異文化の中で日本文化とかかわりをもった生活の維持」,「アメリカ特有の子育て事情の理解と順応」,「文化摩擦で生じる異文化ストレスへのコーピング」,「言語の壁から生じる行動制約と困難」,「家族に委ねられている危機管理・安全保障」,「車社会が抱える社会問題との共存と取り組み」,「連帯感が希薄な近隣住民との交流」,「日本に住む親族・友人との相互援助とつながりの維持」,「日本人のピアによる子育ての相互支援」,「健康維持と簡便さを取り入れた食生活の管理」,「家族生活を成立させるための手段の履行」,「住空間に対する不満感と住まい方の工夫」,「異国生活からくる家族の絆の強化」,「将来の出来事に対応するための措置と家族力への自信」,「さらなる家族の成長を希求」で構成された.定量的技法と定性的技法の組み合わせにより,異文化の影響を受けた子育て期にある日本人家族の家族機能のありようを複眼的に明らかにできた.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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