研究課題/領域番号 |
17659697
|
研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
新道 幸惠 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (30162796)
|
研究分担者 |
佐藤 愛 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (60315546)
西野 加代子 弘前大学, 医学部, 助教授 (70091626)
宮本 昭子 弘前大学, 医学部, 講師 (90110410)
高田 昌代 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (50273793)
谷川 裕子 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (60323309)
|
キーワード | 若年妊婦 / ドゥーラ / 母親役割 / 参加観察 / グループフォーカスインタビュー |
研究概要 |
今年度は計画通り、(1)文献レビュー、(2)半構成的面接と参加観察、(3)グループフォーカスインタビューを実施した。その結果は次の通りである。 1.文献レビュー 本研究の関連分野について、過去10年間の文献検索を行い34の文献をレビューした。その中から抽出される、ドゥーラの役割(妊娠中・分娩中・産褥中)や位置付け、家族や友人・医療者との役割の違い(ドゥーラの独自性)、他の専門職との関わり、トレーニングに必要な内容、ドゥーラが関わることの効果等について明らかにしていくための分析を進めている。 2.半構成的面接と参加観察 初産婦7名に対して、妊娠期に約3回、分娩入院中、産褥入院中、産後1ヶ月目に各1回、面接を実施した。参加観察は分娩第1〜3期に行った。面接では、各期における現在の自分自身のこと、胎児または子供への思い、生育暦に関すること、両親との関係、夫との関係、友人との関係等についてデータを収集した。参加観察では、産婦の言動および家族や医療関係者の言動等についてデータを収集した。これらのデータから、妊産婦のケアニーズとサポート内容について、分析作業中の現段階では下記のような傾向が認められた。(1)家族からのサポートが得られにくいケースでは特に、妊娠中定期的に母親の代理者的ドゥーラが「そばにいて、話を聴く」ことの妊産婦に与える影響は大きい。(2)妊産婦自身は自分の中に「解決する力」を持っており、他者に話をすることでその力が導き出される可能性がある。(3)結婚と妊娠を同時に経験する若年妊婦のケースでは、夫との関係調整へのサポートが必要である、等である。今後は引き続き分析を進め、来年度実施予定であるドゥーラの養成研修プログラムの作成に活用していく予定である。 3.グループフォーカスインタビュー 出産経験者で40〜50代の女性、12名(青森で5名、神戸で7名)に対してインタビューを行った。面接では、妊娠・出産の経験とその時の思い、育児の経験とその時の思い、他者の出産への立会いの有無とその時の思い、他者の出産に立ち会うための準備状況として必要と思われること等についてデータを収集した。データは現在質的分析を進めている段階である。
|