平成18年度は腹膜透析の患者を対象にするために、A病院をフィールドに8月から本格的に研究に取り組みはじめたが、研究協力者である腎臓内科医とチーフナースが年度途中で移動や転勤となり研究継続が困難になったため、10月からフィールドを変更した。新規のフィールドでは、糖尿病性腎症で血液透折中の2名の人院患者を対象に、足の観察、足浴、洗浄と靴選びに関する指導を中心にフットケアを提供した結果、1名は足を守ることから血糖コントロールヘと関心が広がり、変形性膝関節症を併発していたもう1名は、これからも歩き続けるために体重コントロールとフットケアが重要と認識するようになった。これら2名の患者を通して、(1)患者とともに足の観察をおこなうことは、患者と看護師との関係を深める機会になること、(2)患者とともに小さな目標設定を行い定期的に評価すること(スモールステップ法、ステップ・バイ・ステップ法)は患者が達成感を感じやすいことから効果的であることがわかった。そこで、足の観察とステップ・パイ・ステップ法を中心とした介入プログラムを作成し、現在、H県の私立病院の透析室とY県の公立病院の透析室に研究依頼を開始し、介入研究の受け入れ体制を整えながら、今後、介入期間を3ヶ月とした研究を実施する。
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